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美容コラム/ Beauty column

眉下切開をやったほうが良い人、やらない方が良い人

作成日:2024.5.8

たるみ三重、三角目 当院では眉下切開をご希望されて来院される方は多いですが、診察させていただいたところ、眉下切開をやらない方が良い方というのもいらっしゃり、お断りするケースも少なくありません。
また、二重術など別の施術を希望されてご来院された方などで、眉下切開をまずおすすめするというケースもあります。
ご自身で眉下切開が向いているかどうかわからない方は多くいらっしゃると思います。
今回は眉下切開をやった方が良い人、やらない方が良い人について解説しますので、わからない方はご参考にしていただければと思います。

眉下切開とは。なぜ人気なのか

眉下切開イメージ 眉下切開は上図のように眉の下を切開して上瞼のたるみを切除する施術です。
そうすることで眉を持ち上げたような効果を出すことができます。
主な効果は以下の通りです。
①上瞼のたるみが取れまぶたが軽くなる
②二重が自然な感じで広くなる
③瞼の皮膚や筋肉が引き延ばされて瞼の厚みが薄くなる
④まつ毛の生え際や黒目が大きく見えるようになりデカ目になる

上記のような効果に加えて目元が将来老けにくくなるので眉下切開は大変人気の施術です。
それでは、そんな眉下切開をやった方が良い人、やらない方が良い人について解説していこうと思います。

眉下切開に適した方

眉下切開をやった方が良い人は大きく分けてて5つのタイプの方です。
それぞれについて解説していきます。

①上まぶたの皮膚がたるんでいて気になる方、二重が年齢と共に狭くなってきた方

たるみ三重、三角目 眉下切開はたるみを取る手術なので、上瞼がたるんでいる方はたるみを取ってすっきりさせることができます。
逆にたるみが少ない方では眉下切開をすることはできません。
二重にたるみが乗っかって気になる方や、外側のたるみが強く三角目の方、年齢と共に二重が狭くなってきて二重幅がはっきりしなくなってきた方などでは、眉下切開をすると本来の二重幅がでやすくなり、お若いころのはっきりした二重にもどすことができます。
眉下切開をしてたるみを一度リセットすることで、将来たるみが進行して瞼が重くなったり三角目になることを予防することができますし、目元が老けにくくなり若々しく見えやすくなります。

②二重を自然な感じで広くしたい方

二重を広くする場合、二重埋没法や切開法などの二重術も方法としてあります。
ただ、上瞼は下の図のように上に行くほど(眉に近づくほど)皮膚や組織が厚くなるため、二重を広くすると必ず二重の上の皮膚に厚みが出て厚ぼったい印象になってしまいます。
二重広いほど厚みが出る 二重術で無理やり二重を広くすると、瞼に厚ぼったさが出ると整形感や不自然さが出たり、重たい印象の目元になってしまいます。
一方で、眉下切開では、たるみが引き上がることで瞼の厚みはかえって薄くなってすっきりしつつ、二重を広くすることができます。
なので、二重を自然な感じで広くしたい方に眉下切開はお勧めできる施術になります。

③瞼の厚ぼったさが気になる人

眉下切開をして上瞼の皮膚が引き延ばされると、図のように組織が薄くなります。
厚みの変化 そうすることで、先ほどお話ししたように眉下切開でまぶたの厚ぼったさをすっきりさせることができます。
見た目の厚ぼったさは皮膚や筋肉の厚みによるものが大きいです。
まぶたの解剖、眼窩脂肪やROOFなど 図のように、瞼は浅いところから順番に皮膚、ROOF、眼窩脂肪という構造になっています。
瞼の厚みを減らすにはROOFや眼窩脂肪切除という方法もありますが、深めにあるROOFや眼窩脂肪を除去してもすっきりさせるには限界があります。
もちろん脂肪のボリュームが多い人には良いですが、そうでない人に、不必要に除去するとくぼみ目が加速してしまいます。
経験的にROOF切除や脂肪を除去する必要のある人はそれほど多くはありません。
すっきり感の出やすさでは眉下切開にかないません。

 ④自然なデカ目効果が出したい人

二重術をおこなうと先ほどお話ししたようにまぶたが厚くなる方向に行きますし、目の開きを良くする眼瞼下垂をおこなった場合も瞼は厚みを増す方向に行きます。
なので眉下切開以外で同じようなデカ目効果を出すには瞼は必ず厚ぼったい方向に行きます。
逆に、眉下切開をすると、何度もお話ししているように、二重が広くなり、まつ毛の生え際も見えやすくなり、たるみが取れることで目の開きが改善する方もいらっしゃいます。
眉下切開は、厚みを逆にすっきりさせつつデカ目にすることができ、無理なく自然なデカ目効果を出すことができる施術と言えます。

⑤まぶたが重く、額にしわが出やすい人。

上まぶたがたるんでいて重いと、無意識に眉を上げてたるみを持ち上げようとしますが、そうすると額にしわがでやすくなってしまいます。
おでこのしわのイラスト また、眉を上げる癖があると頭痛や肩こりも起きやすくなります。
上瞼がたるんでいる方では眉下切開で瞼のたるみを除去すれば目が軽くなって眉を上げる必要がなくなり、額のしわが出にくくなり、頭痛や肩こりも改善していく可能性があります。

眉下切開をしない方が良い人

それでは次に、眉下切開をしない方が良い方について解説したいと思います。

①傷がつくのは嫌。切りたくないという人

眉下切開は眉に下を切る手術です。
傷はかなり目立ちにくく治るにせよ、傷が残ります。

当然、切るのは怖い、切りたくないという方には向いていません。

②内側に縦ジワができやすい方

眉下切開では、眉下の皮膚のみ切除するので、切除しない部位の皮膚とズレが出て、目頭側で縦じわが出てしまうリスクがあります。
眉下切開による内側の縦じわ シュミレーションの際、少し眉を引き上げただけで縦じわができやすい方には向いていません。
眉下切開は皮膚を切除する手術ですので縦じわが出てしまうとなかなか戻すことは難しいです。

 ③くぼみ目が強い方

くぼみ目
多少のくぼみ目は問題がないことが多いですが、眉下切開は瞼の厚みがすっきりするぶん、ボリュームを減らす効果があります。
なので、くぼみ目が強い方ではくぼみ目が悪化して見えてしまうリスクがあります。
なので、こちらもシュミレーションをしてくぼみ目の悪化が目立つような方では、行わない方が良いことがあります 。

④上瞼にたるみが少ない方、目が閉じにくい方

眉下切開は素晴らしい効果を出すことができる手術ですが、そもそもたるみをとる手術ですのでたるみがある方でないと手術ができません。
たるみがないのに切除すると二重が出なくなったり、目が閉じなくなってしまいます(兎眼)。
兎眼 兎眼になるとドライアイが悪化したり重症の場合は視力が低下してしまうリスクがあります。
また、たるみがあってももともと目が閉じにくい方もいらっしゃって、そのような方も切除幅など注意が必要です。

⑤目頭側のたるみを取りたい、目頭を引っ張ったようにしたいという方

目頭側の二重を広くしたいという方はけっこういらっしゃって、眉頭を引き上げてこうなりたいと希望される方は多いです。
ただ、そもそも眉頭側はたるみがあまりない部分ですし、眉頭をしっかり切開してしまうと傷が目立ってしまいます。
なので、目頭部分を引き上げたいという方にもあまり向いていません。
目頭側を引き上げたいなら、目頭切開や二重の全切開で目頭側の皮膚を二重のライン上で切除する方法が良いです。

⑥二重のラインが浅くなりやすい方、浅い二重が嫌な方、外側のラインが短くなるのが嫌な方

眉下切開をするとたるみが減るので二重にかぶるたるみが減って二重が浅くなります。
また、外側中心に二重のラインがなくなって外側のラインが短くなります。
二重が浅くなりたくない方や、外側のラインが短くなりたくない方では眉下切開はあまりおすすめしません。

 ⑦広い二重の方

二重が広い方は、眉下切開をするとさらに広くなるため、広くなりすぎてしまうリスクがあります。
あとは、高い位置に二重がある場合、二重の眉の距離が近く、皮膚が少ないぶん、二重の上のたるみも少なくなります。たるみが少ないと二重のラインが浅くなりすぎてしまうことが多いです。
眉下切開は主に二重の眉側のたるみを取る手術なので、まつ毛側のたるみはそのまま残ります。なので広い二重の方が眉下切開をすると広くて浅い二重ラインが出る割に、まつ毛側のたるみは残ってハム目感が残ります。
なので広い二重の方にも眉下切開はあまり向いていないことが多いです。

また、二重術を先に行ってしまっている方の場合、たるみがあるとたるみを持ち上げるために二重の位置を高く作ってしまっていることが多いです。
なので、二重術をおこなった後に眉下切開をすると二重が広くなりすぎてしまったり、浅くなったりしてしまいます。
本来は最初に眉下切開をおこなってから二重埋没法で仕上げるのが良いのですが、先に二重術をおこなってしまっている人の場合、抜糸をするなどして二重を戻したり狭くしたうえで眉下切開をする必要があるので、簡単にはいかなくなります。

 ⑧目と眉を近づけたくない方

眉下切開をすると、目と眉の間の皮膚を切除するため当然目と眉の距離が近づくリスクがあります。
特に眉を無意識に上げている方や、おでこがたるんでいる方では眉が落ちて来て目と眉が近づきすぎるリスクがありますので、そのような方では眉下切開は慎重に行う必要があります。
ただ、基本的に無意識に眉のを上げている人でなけれあば眉はあまり下がらず、ほとんどの場合で二重や目の開きが大きくなることで目と眉が近づきます。
症例写真を見てもらうと、二重が広くなったことで、目の縦幅が広くなることで目と眉の距離が近づいたように見えます。
(術前)⇒(術後)

このように目が大きくなることで眉と近づく場合は、黒目の位置と眉の位置がそれほど近づくわけではありませんので、不自然に見えることはほとんどありません。
また、目と眉が近づくと逆に間延び感が改善してバランスが良くなることが多いです。
ただし、少しでも目と眉を近づけたくないんという方は眉下切開はあまり適してはいないかと思います。

 

まとめ

以上が眉下切開をした方が良い人、しない方が良い人についての解説でした。
「眉下切開にした方が良い人」に該当する方で、「眉下切開をしない方が良い人」に該当しない方では、是非眉下切開をお考えていただくと良いです。
眉下切開は何度もお話ししますように、目を明るく、若々しく、自然な感じで整えてくる手術で、目元も将来老けにくくなりますし、切る手術の割に傷は目立ちにくい手術です。
なので、適応がある方には大変おすすめの施術になります。
瞼のたるみや厚みを気にされている方、二重を広くしたい方にこの解説が参考になれば幸いです。

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~執筆者紹介~

西尾 謙三郎 医師
医師
もとび美容外科クリニック 院長
西尾 謙三郎
経歴
平成14年 札幌医科大学医学部医学科 卒業
平成26年 もとび美容外科クリニック開院
資格
美容外科専門医(JSAS)
日本アンチエイジング外科学会専門医
アラガンボトックスビスタ 認定医
所属学会
日本美容外科学会(JSAPS)
日本美容外科学会(JSAS)
日本形成外科学会
日本美容皮膚科学会
日本加齢医師会
日本レーザー医学会
日本美容外科医師会
18年以上の実績を持つ美容外科専門医。丁寧で繊細な施術でお客様の望む実現を目指す。
「お客様のもつ本来の美しさを引き出す」ことをモットーに「もとび」美容外科クリニックを設立。

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