【目頭切開】目頭の形は自由に変えられるの?
作成日:2024.5.24 更新日:2024.6.17
目頭切開は蒙古ひだを除去することで、目の幅を大きくしたり、目元の印象を華やかに変える事ができる手術です。
理想の目頭の形は人それぞれあるかと思いますが、
今回のコラムでは「目頭切開で目頭の形は自由に変えられるのか」ということについて解説をしていきます。
目次
目頭切開とは
目頭切開とは、目頭のひだ=蒙古ひだを切開して除去する手術です。
蒙古ひだを除去することで、隠されていた本来の目頭が出て目の幅が広くなり、目が大きく華やかになります。
下図の緑の部分の水かき部分が蒙古ひだです。
この水かき部分をこのように解除するのが目頭切開です。
症例写真で 見てもらうとこのような変化です。
【手術前】
【手術後】
蒙古ひだがあると幼い雰囲気の顔立ちになりますが、ひだが解除されると大人っぽい印象になります。
数ミリのわずかな変化ですが目の印象を大きく華やかにすることができます。
ただ目頭切開とは、蒙古ひだの水かきを解除するだけの手術ですので、結論を言ってしまうと目頭の形を自由に変えることはできません。
目頭切開は=目頭形成ではないんですね。
色んな形に形成できるわけではなく、単純に蒙古ひだを解除するだけの手術ですので、隠れていた本来のご自身の目頭の形が出てくることになります。
目頭の形のパターン
目頭切開は本来の目頭を出す手術と言いましたが、本来の目頭はどんなかたちをしているのでしょうか。
目頭の形には基本的に3パターンあります。
①三角の普通の目頭
②パンチしたのように丸い目頭
③くちばしのように斜め下にとがっている目頭
この3つです。
三角の目頭は50%、丸い目頭は10%、くちばし型は40%くらいだそうです。
個人的には、くちばし型はもう少し少ない気はします。
目頭の形のパターン目頭切開をすると、このようなご自身のパターンの目頭の形が出てくることになります。
もともと丸い人が尖らせたいといっても目頭切開後はやや丸みが出てしまいますし、
斜め下にとがっている人は目頭を下げたくないと思っても下がってきてしまいます。
なので、基本的に目頭切開で目頭の形は自由にコントロールできるわけでなく、ご自身の目頭の形を出すと思ってください。
目頭切開のシミュレーションは?
本来の目頭の形がどのように出てくるのか、手術前に完成形のシミュレーションはできるのでしょうか?
残念ながら目頭切開は二重術などと違って、正確な目頭の形のシミュレーションをおこなうことはできません。
蒙古ひだは縦の皮膚の余裕が少なく横方向には余裕がある状態で、複雑な皮膚のバランスで形作られています。
目頭切開は三角弁を入れ替えたり(Z形成)、皮膚をずらして皮膚切除したりして(リドレープ法)行ないますが、
その際に正確な完成の目頭の形をシュミレーションすることはできないんですね。
ですが、蒙古ひだの水かきを内側に引っ張ることで、蒙古ひだを解除した状態をある程度シミュレーションしてみることはできます。
セルフチェックの方法
まず鏡を見て鼻根をつまみます。
そして蒙古ひだを見ながら内側にゆっくり引っ張ってください。
蒙古ひだがちょうどなくなる所でストップしてください。
その状態が完成の目の幅だと思っていただくと良いです。
蒙古ひだ以上にさらに引っ張った状態までは切開できないので、それ以上引っ張った形にはなりません。
その時の目の幅、目の間の幅、目の印象を見てみてください。
その状態がおおよそのご自身の術後の目や目頭の形になります。
動画の目頭切開のセルフチェック法の動画も公開しているので、気になる方は是非試してみてください。
目頭切開4つの方法
目頭切開には手術方法は何種類もあります。
主なところは、単純法、W形成、Z形成、リドレープ法などがあります。
こだわりがない人は通常は王道のZ形成がおすすめです。
【Z形成】
Z形成はもっともポピュラーな目頭切開で、三角の皮弁を入れ替えることで蒙古襞を解除する方法です。
目頭を尖らせたい方や平行二重にしたい方、後戻りさせたくない方におすすめです。
Z形成の場合は皮膚の切除をしないので、蒙古襞形成(逆Z形成)をおこなうことで元の目頭に近い状態に戻すことができるのも特徴の一つかと思います。
【リドレープ法】
リドレープ法は蒙古襞の余分な皮膚を目の下に移動して解除する方法です。
目の下に沿って切開するため傷は目立ちにくいですが、丸い印象の目頭になりやすいです。
傷を目立たせたくない方、目頭を尖らせたくない方におすすめの方法です。
また、あまり平行二重にしたくない方にもおすすめです。
【単純切除・三日月法】
目頭の蒙古襞を単純に三日月状に切除する方法です。
傷は蒙古襞に沿ってできますので拘縮が起こるとまたヒダが再発して後戻りするリスクがあります。
また、蒙古襞が強い場合は切除量や範囲が広くなるため、傷が目立ちやすくなったり丸みのある不自然な蒙古襞になりやすくなることがあります。
少量の蒙古襞を切除するには有用な方法かと思います。
【W形成】
アルファベットのWのようにジグザクと切開する方法です。
傷が目立ちにくくなり、テンションが分散されることで戻りにくく、傷がきれいに治りやすいように工夫しています。
ただ、結局単純法に近い手術方法のため、切除量が多くなると丸みのある目頭になりやすくなるリスクや後戻りしやすいリスクがあります。
目頭切開のメリットやデメリットについて、下記のコラムで詳しく解説していますのでご参照ください。
目頭切開の種類によって多少の形のバリエーションは出せる
Z形成は尖らせたい方、リドレープ法は丸みを出したい方というふうに、目頭切開の方法によって多少の形のバリエーションは出せます。
とがった目頭が良い方はZ形成が向いています。
Z形成は皮膚を切除せずにひだのツッパリを解除しますので、最も丸みが出にくい手術方法です。
リドレープ法も下方向にずらして皮膚切除しますので、下の方中心にやや丸みが出やすい傾向があります。
三日月・W形成では全体に皮膚切除をして蒙古ひだを解除しますので全体に丸みが出やすくなります。
あとは、デザインの位置や、Z形成の三角弁の入れ込む位置で、わずかですが目頭の方向を調整できなくはないです。
ただ、形がいびつになったり、凹凸のリスクが高まるので気持ち程度と思ってください。
控えめな切開は可能か
蒙古ひだを引っ張ってシュミレーションしたときに、「ひだを全部までは解除したくないけれど手前で止めたい」「控えめにしたい」という方もいらっしゃるかと思います。
目頭切開を控えめに切開することは可能です。
ですが、ただでさえシミュレーションしにくい手術な上に、控えめにとなると正確なシミュレーションを見ていただくのは難しいです。
例えば通常の7割とか控えめに切開すれば通常よりは効果は控えめになりますが、前述した通り蒙古ひだを解除する際は複雑な力の変化が起こるため、
単純に効果が必ず7割になるわけではありません。
思ったよりしっかり解除されてしまうこともあれば、控えめな変化になってしまうこともあります。
控えめをご希望の方では、正確にシミュレーションができないこと、完成のイメージの幅をある程度持ってもらうことを了承していただいたうえで手術をする必要があります。
目頭切開で二重の形は自由にコントロールできる?
二重の形で末広型・平行型というのがあるというのはご存じの方は多いかと思います。
目頭側の二重の形を言いますが、末広型はこの図のように目頭側の二重が蒙古ひだに隠されている状態で、
平行型はこの図のようにひだを超えて目頭側に二重が出ている状態です。
両方が混ざっているミックス型の方もいらっしゃいます。
【目頭側の二重の形】
①並行型
②末広型
③混合型
※左右で型が違う方もいらっしゃいます。
この平行・末広ですが、基本的に目頭切開をすると平行型になりやすくなる傾向があります。
特に蒙古ひだの上部が解除される方法だと平行型になりやすくなります。
基本的に平行型にしたければZ形成や、Z形成Park法という上部の蒙古ひだの皮膚切除をおこなう方法が平行になりやすくなります。
※目頭切開Z形成Park法は、Z形成と同時に蒙古ヒダ上部の皮膚のたるみを切除する方法です。
平行二重になりやすいですが、通常のZ形成に比べて傷が目立ちやすいといったデメリットもあります。
あとは、目頭切開と同時に二重全切開でしっかり上部の蒙古ひだを切除するとかなり平行になりやすくなります。
逆になるべく平行型にしたくなければリドレープ法などで上部の蒙古ひだをなるべく残すのが良いです。
下記のコラムもご参照ください。
まとめ
・目頭切開ではご自身の本来の目頭が出る手術で、目頭の形を自由に変えることはできません。
・正確な完成形のシミュレーションはできません。
※ある程度であればセルフチェックも可能
・手術方法によって気持ち程度ですが、丸みや目頭の方向、二重の末広・平行など多少のアレンジをすることは可能です。
・控えめに切除も可能ですが、完成形のシミュレーションが難しいので完成のイメージの幅をある程度持ってもらう必要があります。
正確なシュミレーションはできませんが、なるべくご希望に沿うように調整しますので、是非ご相談いただければと思います。