鼻の穴が目立たなくなる方法を解説
作成日:2024.5.22
目次
鼻の穴が目立つ人のタイプ分類
鼻の穴が目立つのを気にしている方はいらっしゃると思いますが、ひとくちに鼻の穴が目立つと言っても色々なタイプの方がいらっしゃいます。
大きく4つのタイプに分けて分類します。
豚鼻(アップノーズ)タイプ
まず一人目こんな感じで鼻の穴が目立つ人がいます。
これは鼻先が上向きでブタ鼻やアップノーズと言われるタイプの鼻です。
鼻先が上を向いてしまっているので鼻を下から覗いたように鼻の穴が見えて目立ってしまっています。
小鼻が大きいタイプ
次はこんな感じで目立つ人。
この方の場合は、もともと小鼻が大きいために、当然鼻の穴も大きくなり鼻の穴が目立ってしまうタイプです。
鼻孔縁せり上がりタイプ
3つ目はこんな感じで目立つ人
鼻の穴の縁(鼻孔縁)がせり上がっているタイプの鼻です。
鼻孔縁の上の組織が少ないために鼻の穴が後退してせり上がり、鼻の穴が目立ってしまっています。
このような方では横や斜めから見ても鼻の穴が目立ちます。
表情で鼻の穴が大きくなるタイプ
最後の4つ目のタイプの方は表情で下図のように鼻の穴が目立つタイプの方。
ある表情で、こんな感じで小鼻が膨らんで鼻の穴が大きくなります。
真顔ではそれほど鼻の穴が目立っていなくても、表情を作ったときに鼻の穴が大きく見えやすくなるタイプの鼻です。
また、下図のように笑った時に横に鼻が広がって鼻の穴や小鼻の目立ちを気にされる方もいらっしゃいます。
このように、鼻の穴が目立つと言ってもいくつか原因があります。
人によっては1つだけの原因ではなく、これら4つの原因が複数組み合わさっている場合もあります。
ここでは、上記のような4つのタイプについての解説とその治療法、そして症例写真を紹介していこうと思います。
鼻の穴が目立つ原因と治療法
上記でも説明した通り、鼻の穴の目立つ原因のタイプは以下の4つにわかれます。
①鼻が上向きでぶた鼻やアップノーズと言われるタイプ
②もともと小鼻が大きくて鼻の穴が目立つタイプ
③鼻の穴の縁(鼻孔縁)の組織が少ないタイプ
④表情で小鼻が膨らんで鼻の穴が大きくなるタイプ
それでは、タイプ別の鼻の穴が目立つ原因とその治療法について解説していきます。
①鼻が上向きでぶた鼻やアップノーズと言われるタイプ
このタイプの方は、鼻自体が短く(短鼻)、鼻先が上を向いていることで鼻の穴が目立って見えてしまいます。
イラストのように鼻先が上を向いてることで、正面からみてもお鼻を下から覗いている状態になり、 鼻穴が見えやすくなってしまっています。
治療するには、上がった鼻先を下に向ける必要があります。
そのためには手術やプチ整形をする必要がありますが、手術の場合、耳介軟骨移植や鼻中隔延長で鼻先を伸ばすのがおすすめです。
耳介軟骨移植
耳介軟骨移植では、耳の軟骨を鼻先の軟骨に載せて鼻先を伸ばします。
鼻先の軟骨に厚みを出して伸ばしますので、自然な感じで鼻先を伸ばすことができます
鼻中隔延長
鼻中隔延長では、鼻の穴の間の板状の軟骨に移植軟骨を足して延長して、鼻先の軟骨を伸ばして固定します。
耳介軟骨移植と違い、硬い土台を延長して固定するので、しっかり伸ばすイメージになります。
耳介軟骨移植より鼻先をしっかり伸ばすことができます。
以上が耳介軟骨移植と鼻中隔延長の簡単な説明ですが、それぞれの手術については別のコラムでも説明していますので、ご参考ください。
ミスコ(プチ整形)
あとはプチ整形の場合は、ミスコというトゲのついた糸を鼻先から針で入れる施術があります。
鼻を引っ張ってトゲトゲの糸で鼻先を伸ばした状態に固定する施術で、ダウンタイムが少なく鼻先を伸ばす効果も高い施術です。
溶ける糸で伸ばしており、糸は半年ほどで吸収されるので、効果は半年ほどになります。
症例写真(耳介軟骨移植)
まずは耳介軟骨移植で鼻先を下げた方です。
(手術前) ⇒ (手術後)
術前はややアップノーズ気味の鼻で、正面から見るとやや鼻の穴が目立っています。
術後の画像では、耳介軟骨移植で鼻先が下がったことで鼻の穴が目立ちにくくなりましたね。
耳介軟骨移植は耳の軟骨を鼻先に移植してアップノーズを改善させる手術です。
鼻中隔延長のように固定した土台を使って伸ばすわけではないので高さは鼻中隔延長ほどは出せませんが、一般的に1~2㎜程高さが出る形になります。
ただし、お顔の1~2㎜の変化はある程度の効果が見える変化です。
自然な感じで変化させたい方には適しているかと思います。
次に同じ方の側面の画像です。
(手術前) →(手術後)
(手術前)→(手術後)
側面の画像を見ると術前は鼻先が短く、アップノーズになっています。
術後は鼻先が下方向に伸びてアップノーズが改善したのがわかります。
耳介軟骨移植は術後も鼻先が自由に動くので見た目や動きも自然ですし、鼻中隔延長のように後で曲がってくることもないので、リスクが少なく自然にアップノーズを改善させたい方に向いています。
症例写真(鼻中隔延長)
次に鼻中隔延長でアップノーズを改善させた方です。
鼻中隔軟骨は、左右の鼻の間を仕切る板です。
鼻中隔延長では、鼻中隔軟骨をくりぬいたり、耳から耳介軟骨や肋軟骨をもってきて、鼻中隔軟骨の先に移植軟骨を固定して鼻中隔を延長します。
図は鼻中隔延長のイメージ図です。
鼻先の鼻翼軟骨をしっかり剥離して移動しやすく処理をしたうえで、延長した鼻中隔に鼻翼軟骨を伸ばして固定し、鼻先を伸ばしたり高くしたりします。
前方(正面)方向に伸ばせば鼻先を高くすることができ、尾側(下方)に伸ばせば鼻を長くして豚鼻を改善することが出来ます。
鼻翼軟骨を伸ばす方向は自由に変えられますので、鼻先を高くしたり、伸ばしたり自由に調整できます。
硬い土台に固定して鼻先の軟骨を伸ばしますので、軟骨を載せるだけでは不可能な延長効果を出すことが可能です。
固定するので耳介軟骨移植よりさらに鼻先を伸ばすことできます。
2㎜以上確実に伸ばしたい場合は鼻中隔延長が良いかと思います。
(手術前)→(手術後)
症例写真を見ていただくと、術前はアップノーズで鼻の穴が見えやすくて目立っていますね。
術後は、鼻中隔延長でしっかり鼻先が伸びたことで鼻の穴が目立ちにくくなりました。
側面像で見ると上向きだった鼻がしっかり下方向に伸びたのがわかります。
鼻中隔延長は鼻先が硬くなったり、後で曲がったり、鼻の通りが悪くなるリスクは言われていますが、しっかりアップノーズを改善したい方には向いています。
症例写真(MISKO)
次はミスコ(MISKO)で鼻先を下げた方の症例写真です。
指で鼻先を希望の方向に引き伸ばした状態でトゲ付きの糸を入れて固定するという施術になります。
鼻先が伸びることで鼻先が細くなる効果もあります。
切らずに鼻先を整えたい方、試しに鼻先を整えてみたいという方におすすめの施術です。
鼻先が低かったりアップノーズ気味の鼻を気にされる方は多いですが、そのような方では、鼻先を整えるには、手術をして鼻先に軟骨を載せたり、鼻中隔延長を行ったりして高さを出す必要がありました。
ただ、手術は抵抗があるという方、なるべく切らずにプチ整形で整えたいという方は多いです。
そのようなニーズにお応えできるのが、切らずに鼻先を伸ばすことが出来る、切らない鼻尖形成術、MISKO(ミスコ)です。
切らない鼻中隔延長、切らない鼻先延長などと呼ばれています。
他にはワイコ(Y-KO)やフレックスノーズと呼ばれているものもミスコと同じ施術になります。
(手術前)→(手術後)
術後の正面の画像を見ていただくと、鼻先が自然に下に伸びて鼻の穴が目立ちにくくなったのがわかりますね。斜めからの画像を見ていただくと、鼻先が斜め下方に伸びているのがわかります。
鼻先が下に伸びることで鼻の穴が目立ちにくくなりましたね。
プチ整形でもこのように豚鼻を改善させることができます。
ただし、糸で引き延ばしている施術なので効果の持続は半年になります。
②もともと小鼻が大きくて鼻の穴が目立つタイプ
それでは、次に小鼻が大きいタイプの方について解説します。
このタイプの方は、そもそも小鼻が大きいために、当然鼻の穴も大きくて目立ってしまっています。
鼻の穴を目立ちにくくするためには、小鼻を小さくする必要があります。
鼻翼縮小(小鼻縮小)と言って小鼻の縁に沿って内側と外側を切開して小さくする手術で小鼻を小さくします。
小鼻縮小は厳密には内側法と外側法がありますが、基本的に内側法と外側法を同時のおこなうことが多いです。
内側法では、小鼻の横幅を切除しますので、小鼻の幅を狭くします。
外側法では、小鼻の縦幅を切除しますので、小鼻のの張り出しや丸みを減らします。
小鼻が大きい人は小鼻の幅も丸み(張り出し)もあることが多いので同時に行う必要があります。
上記の内側法と外側法を組み合わせておこないます。
そうすることで小鼻の幅と張り出し・丸みを減らし小鼻全体を小さくすることができます。
また、内側と外側を合わせて切除すると小鼻が土台からフリーになりしっかり寄せることができるので、効果も高く、後戻りもしにくくなります。
小鼻は硬く後戻りしやすい組織なので内側法+外側法をおこなうのが有利です。
それでは、症例写真を見ていただきましょう。
症例写真(鼻翼縮小(内側+外側)
鼻翼縮小の手術をおこなって鼻の穴を見えにくくした方の症例写真です。
術前の画像では、小鼻が大きく、鼻の穴が目立っていますね。
(手術前)→(手術後)
術後の正面の画像を見てください。鼻翼縮小で小鼻が小さくなり、鼻の穴が目立ちにくくなりましたね。
鼻は目立つほど不格好な印象になりますが、目立った小鼻の印象が減ると、かなりすっきりした印象になります。
下からの画像では、小鼻の幅も張り出しも小さくなって小鼻がひとまわり小さくすっきりして見えるようになりました。
鼻の穴の大きさも小さく細くなっています。
このように小鼻が大きめの方では、鼻翼縮小の内側法+外側法で小鼻を小さくすることで鼻の穴がかなり目立ちにくくなります。
③鼻の穴の縁(鼻孔縁)の組織が少ないタイプ
次に、鼻の穴の縁がせり上がっているために鼻の穴が目立ってしまっているタイプの方です。
このタイプの方は、鼻の穴の縁(鼻孔縁)の組織が少なく、鼻の縁が引っ込んでしまっているために鼻孔縁がせり上がってしまっています。 これを治療する施術としては鼻孔縁下降(鼻孔縁延長)という手術があります。
これはせり上がった鼻孔縁の皮下に耳から持ってきた軟骨や、軟骨と皮膚の複合組織などの組織を移植して、鼻の縁を延長して整えます。
鼻の穴の中の切開ですので傷は外から見えません。
症例写真(鼻孔縁延長)
鼻孔縁延長の症例写真です。
(手術前)→(手術後)
この方は同時に鼻翼縮小も行って小鼻も小さくしていますので鼻の穴がかなり小さくなっていますね。
今回は鼻の穴の縁の鼻孔縁に注目してください。
術前は外側に向かってせり上がっていた鼻孔縁が、術後は鼻孔縁が下がってせり上がりがなくなりました。
鼻孔縁が下がったことで鼻の穴の上部がえにくくなりましたね。
この方は鼻翼縮小もしていますのでその効果も相まって鼻の穴はより小さく見えるようになりました。
今回は鼻の穴が目立つ原因を4つのタイプに分類していますがそれらが組み合わさっていることも多く、組み合わせて手術をおこなうほど当然より鼻の穴を小さくする効果が出やすくなります。
次に斜めからの画像です。
(手術前)→(手術後)
次に斜めからの画像を見てください。右の斜めからも、左の斜めからも、せり上がっていた鼻孔縁が下がって平坦になったのが分かります。
このように、鼻孔縁延長は、鼻の穴のせり上がりを改善して鼻の穴を目立ちにくくすることができます。
④表情で小鼻が膨らんで鼻の穴が大きくなるタイプ
最後に、表情で小鼻が膨らんで鼻の穴が大きくなるタイプの方についてです。
小鼻には鼻孔開大筋と言って鼻の穴を膨らませて大きくする筋肉があります。
これが発達していて動きやすい方では、力を入れると小鼻が膨らんで鼻の穴が目立ってしまうことがあります。
これに対処するためには、鼻孔開大筋を動かなくさせる必要があります。
ボトックスを小鼻に打つと、鼻孔開大筋の動きが止まり、小鼻が広がりにくくなります。
症例写真
具体的に症例写真を見てもらいましょう。
(処置前)⇒(処置後)
術前は“ふんっ”と力を入れたときに、鼻の穴が膨らんで大きくなって目立っていました。
ボトックスで動きを抑えると、術後の画像のように、力を入れても鼻の穴が大きくなりにくくなりました。
ボトックスの効果は1週間ほどで安定して、3~6か月続きます。
効果が切れるとまた元に戻ってしまいますが、手軽に注射で小鼻が膨らんで鼻の穴が大きく見えてしまうのを抑えることができます。
ちなみに、笑うと下図のように小鼻が横に広がって大きくなるのが気になる方では、
上唇鼻翼挙筋と言って小鼻を斜め上に引き上げる筋肉にボトックスをうって動きを抑えることで小鼻を広がりにくくできる可能性があります。
以上の小鼻に打つボトックスですが、以下のページでも解説していますのでご参考ください。
まとめ
以上が小鼻が目立つ人のタイプ別の解説と症例写真でした。 タイプごとに原因が違い、それぞれ治療法も違うことが分かっていただけたかと思います。
ご自身のタイプを見極めていただいて最善の治療を選択していただければと思います。
また、複数のタイプが組み合わさっている方も多く、例えば耳介軟骨移植と鼻翼縮小とか、鼻孔縁下降と鼻翼縮小などそれぞれの施術を同時に組み合わせておこなうことで、鼻の穴をさらにぐっと目立ちにくくすることができます。
鼻の穴を気にされている方は、ご自身がどのタイプがどんなタイプかおわかりになりましたでしょうか。
先ほどのように、それぞれのタイプが組み合わさっていることもあり、ご自身では判断がつきにくい場合もあるかもしれません。
施術する際は自分がどんなタイプかをきちんと見極めることは重要です。
自分のタイプを知りたい方、鼻の穴を目立たなくさせたい方はぜひカウンセリングでご相談いただければと思います。