耳介軟骨移植のメリット、デメリットを徹底解説【ビフォーアフターの症例写真】
作成日:2024.6.28
豚鼻って何?
鼻先が豚のように上を向いている ⇒アップノーズとも言います。
鼻先が上向きなことで、鼻の穴が見えやすい、鼻が短いという特徴があります。
鼻の穴を目立たせなくしたり、鼻先を下に向けたい場合、耳介軟骨移植がおすすめです。
今回のコラムでは、鼻先の鼻翼軟骨の上に耳介軟骨を載せて鼻先に高さを出したり、長くする効果について症例写真を見ていただこうと思います。
耳介軟骨移植とは
耳介軟骨移植は、耳から採取した耳介軟骨を鼻先に移植する手術です。耳介(耳)の図の黒い斜線の部分などの軟骨を採取して鼻に移植します。
耳の軟骨は、主に鼻先を高くしたり長くしたりするのに使われますが、他には、鼻翼軟骨を補強するために使われたり、鼻の穴の縁を下げたり、鼻柱の基部を引き出したり、他にもいろいろな使われ方をします。
耳介軟骨移植で鼻先に高さや長さを出す場合は、通常、鼻翼軟骨の上に採取した耳介軟骨を、軟骨が浮き出てこないのように角を落としたり、軟骨がフィットしやすいようにつぶしたり、スリットを入れて加工して載せます。 軟骨は通常2枚や3枚重ねて載せます。
そうすると、図↑のように鼻先に高さを出すことができます。
載せる位置を下方向にすると鼻先を伸ばすことができ、上方向(正面方向)に載せると鼻先を高くすることができます。
耳介軟骨移植は単体で行うことは少なく、基本的に鼻尖縮小と組み合わせて行うことがほとんどです。
耳介軟骨移植のメリット
・自然な変化
耳介軟骨移植での鼻の変化は数ミリ程度ですが、たった数ミリの変化でも全体のバランスを整えることができます。
鼻が高くなりすぎてしまうといった心配はあまり必要ないので、整形した感じがわかりやすい鼻にはしたくない、という方にはおすすめの手術です。
・鼻先の動きは保たれる
鼻中隔延長のように鼻先が固定されて動かなくなったり、触った時の硬さなどの違和感が出るリスクは少ないので、
見た目だけではなく動きや表情も自然になります。
・左右差が出にくい
鼻中隔延長のように後で曲がってくるリスクはないので、左右差がでにくいメリットがあります。
・鼻中隔延長よりダメージやリスクが少ない
鼻尖軟骨移植は、鼻中隔延長のように鼻中隔を深く掘って施術をおこなう必要がないので、ダメージを少なく鼻先を伸ばすことができます。
・close法でできるので外側に傷が残らない
鼻中隔延長のときはopen法での手術になるので鼻柱部分に傷ができます。
鼻尖縮小や軟骨移植のみの場合はclose法での手術になるため鼻の穴の中から操作を行うため、外側の見える部分に傷がつきません。
・軟骨はほぼ吸収されずに残る
溶ける糸などの施術と違って吸収されて元の鼻に戻ってしまうリスクは少ないです。
耳介軟骨移植のデメリット
・高さが出にくい場合がある
鼻先に軟骨を乗せるだけだと、鼻中隔延長ほど延長効果が出せない。
鼻翼軟骨に軟骨の柱(ストラット)を立てると、土台が強化されて高さを保ちやすくなります。
・長期的に軟骨の形が浮いてくるリスク
軟骨は異物ではないので露出したりするリスクは少ないですが、軟骨の形が影で見えやすくなる可能性はあります。
軟骨の形が浮かないように軟骨の角を落としたり柔らかくしたり、軟部組織でカバーしたりして工夫しています。
・目立たないが耳の後ろなどに傷ができる
傷はあまり目立たないことが多いです。
ただ、耳の軟骨を採取した場合、イヤフォンの装着の際、不安定になることがあります。
注意点
※手術をしたら皆おなじだけ効果があるというわけではなく、鼻の軟骨が小さい方、皮膚が厚い方では変化が少ない可能性があります。
※鼻尖縮小は基本的に必要です。
鼻尖縮小をしないと、単純に軟骨分のボリュームが増えて団子鼻が強調されることが多い。
鼻尖縮小で土台をしっかり作ったうえで左右ずれないように確実に鼻翼軟骨に固定するとしっかり高さが出ます。
※鼻の穴が目立つと言っても、鼻の穴のがせり上がっているタイプは改善しないことが多いので鼻孔縁延長がおすすめです。
鼻の穴が大きいタイプは小鼻縮小がおすすめといった感じで、全てが耳介軟骨移植の適応ではありません。
※高さが弱いことも多く、正面方向に高さを出したほうが良いことも多いです。
正面方向に高さを出したい場合はストラットを立てたほうが良いです。
症例写真
1.鼻尖縮小+軟骨移植
手術前→手術後
アップノーズで鼻の穴が目立ちやすい状態です。
鼻尖縮小をと耳介軟骨移植をして鼻先を延長しました。
術後は鼻の穴が目立ちにくくなってアップノーズが改善したのがわかりますね。
横から見るとわかりやすいですが、鼻先の部分が軟骨移植で斜め下に伸びて短かった鼻がバランスがよくなりましたね。
鼻先がアップノーズですと人中が長く見えてしまうのですが、鼻先が伸びることで人中も短くなったように見えます。
2.鼻尖縮小+軟骨移植
手術前→手術後
この方も鼻尖縮小をしたあと耳介軟骨を乗せて鼻先を延長しています。
鼻先の部分が細くなって下に伸びたのがわかりますね。
特に横から見た状態のほうが分かりやすいと思います。
鼻柱口唇角の角度がより鋭角になって鼻先が伸びたのがわかりやすいですね。
鼻孔縁のボリュームが少なく後退しているので、鼻先が伸びても鼻の穴が目立ってしまうので、このような方は鼻孔縁に軟骨移植をして下に伸ばすとより鼻の穴が目立ちにくくなります。
3.鼻尖縮小、軟骨移植
手術前→手術後
鼻先を鼻尖縮小して、軟骨移植をして鼻先を伸ばしています。
鼻の穴が目立ちにくくなってバランスがよくなりました。
横から見ると鼻先の部分が伸ばされてアップノーズが改善されているのがわかりますね。
鼻柱と口唇の角度もより鋭角になりました。
以上が症例写真でした。
まとめ
今回は豚鼻の改善するための方法のひとつとして、耳介軟骨移植について説明しました。
メリットやデメリットがわかることで、より安心して手術が受けられるかと思います。
耳介軟骨移植では、自然な感じで鼻先が細くなってある程度高さも整うので結構変化が出るのがわかりましたね。
ほんの数ミリの変化ですが、リスクもあまり多くなく変わりたいという方には良い手術なのではないかと思います。
豚鼻や鼻の穴の目立つのが気になっている方は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。