瞼が重い人の原因と治し方
作成日:2024.7.25
目次
瞼が重い人の原因と治し方
3種類の瞼の重さ
瞼の重いと言ってもその種類は様々です。
・眼瞼下垂
上瞼の開きが悪く黒目が隠れてしまう状態のことを眼瞼下垂といいます。
ガチャピンのような目元をイメージして頂くと分かりやすいと思います。
詳しくは眼瞼下垂についての解説を参考にして下さい。
・目の上のたるみが強い
目の上のたるみが強くても瞼が重く見えることがあります。
たるんだ皮膚が目に被さってきている感じですね。
こういう方は、たるみが強いためにおでこの力で頑張って目を開こうとします。
眼瞼下垂のように見えるため偽性眼瞼下垂 とも言います。
↑ここまでは目が開きにくい重さです。
↓次は見た目的な重さになります。
・瞼が厚ぼったくて見た目が重い
皮膚自体が元々厚みがあったり、脂肪が多いとまぶたにボリュームが出て重く見えたり腫れぼったく見えます。
それぞれの原因と治す方法について解説していきます。
眼瞼下垂の原因と治し方
ざっくりと説明するとまぶたの裏側がたるんで伸びてしまっていることが原因です。
まぶたの裏側にまぶたを開ける力が伝わって開眼することが出来ますが、瞼の裏側が伸びてしまうと力が伝わりにくくなってしまい、しっかりと開眼できない状態になります。
まぶたを上げる筋力自体が落ちてしまっているケースもあります。
原因
・加齢
・長期のコンタクト装用
・まぶたのこすり過ぎ
・おでこのボトックス
・先天性のもの
・重症筋無力症や顔面神経麻痺など
眼瞼下垂を治す方法
眼瞼下垂を治すためにはまぶたの裏側のたるみを短縮する手術が必要になってきます。
この手術には切る方法と切らない方法があります。
・切らない眼瞼下垂
切らない眼瞼下垂はその名の通り、切らずに糸で縛ることで瞼の裏側からたるみを短縮する方法です。
瞼板が持ち上がることで目が開きやすくなり、黒目が大きく露出するようになります。
切らずにおこなうため、腫れや内出血はかなり少なくなり、ダウンタイムは1週間程度と短くなります。
二重術の埋没法と切開法のような関係で、切らない眼瞼下垂は眼瞼下垂手術の埋没法ともいえます。
修正しやすいですが、切る方法に比べて不確実性があるためやや戻りやすいという特徴もあります。
・切る眼瞼下垂(挙筋前転術)
切開して表から短縮する方法で挙筋前転術と言います。
切って瞼の中の組織を操作するため、ダウンタイムは1ヶ月ほどかかります。
手術では希望の二重のラインを切開して、伸びた挙筋腱膜を瞼板に引き下げ固定し目の開きを良くします。
眼瞼下垂が高度の方や、挙筋機能が低下している方ではミュラー筋ごと短縮する挙筋群短縮術をおこなうこともあります。
挙筋腱膜前転術は、二重を切開しますので、同時に二重を作成したり幅を変更したりすることも可能です。
二重幅を狭くして奥二重や一重に近いラインで行うことも可能です。
確実に短縮できるので戻りにくく、長持ちしやすいことや微調整しやすいという特徴があります。
・前頭筋吊り上げ術
目の開く力が極端に弱い場合は、額の力を借りて、筋膜などを移植して吊り上げるという方法もあります。
目の上の皮膚のたるみの原因と治し方
先程も説明しましたが、目の開き自体は悪くなくても、皮膚がたるむことで瞼が重く見えることがあります。
皮膚がたるむ原因は様々です。複数の原因が混在していることもあります。
原因
・加齢
・まぶたのこすり過ぎ
・長期のアイプチなど
・おでこのボトックス
・個人差
→個人でも左右差があります。右のたるみが強い人が多いです。お若い方でもたるみが強い人もいれば、ご年配の方でもたるみが少ない人もいます。
目の上のたるみを治す方法
皮膚が余っているので余剰分を切除する必要があります。
・眉下切開
眉毛の下を切開してたるみを除去します。
眉毛の下の傷は目立ちにくく、たるみをしっかり除去することができます。
瞼は睫毛側から眉毛側に行くほど皮膚がどんどん厚くなっていくため、その連続性を保ったままたるみを取ることが出来ます。
眉を持ち上げた時のように自然な感じでたるみしっかりとれるため最もおすすめの施術です。
リスクとしては、目立ちにくいですが眉の下に傷が残ったり、目頭側に縦の小ジワが出やすくなったり、くぼみ目が強調されることが挙げられます。
目の上のたるみが改善すると上がっていた眉が安心して落ちる可能性があり、その場合はさらに皮膚がたるんでくるため、再手術が必要になる場合があります。
また、あまり皮膚を切除しすぎると内側の引き連れ(縦ジワ)が出てしまうため、切除できる量には限界があります。
その場合は全切開たるみ取りと併用することもあります。
眉下切開について詳しくは以下のページをご参考ください。
・二重切開
二重の切開ラインに沿って、上のたるみ取っていく方法もあります。
二重を切開して二重の上で皮膚を切除してたるみを除去します。
同時に二重を広くしたり、くぼみ目・眼瞼下垂を改善させる施術をおこなうこともできます。
ただし、先ほどもお話したとおり、 瞼の皮膚は眉に近づくほど厚くなり、厚い皮膚が下りてくるため厚ぼったい二重になりやすいです。
眉側の厚い皮膚が二重ラインのすぐ上に来ると厚みのある瞼になってしまうため、たるみはある程度までしか除去できません。
しっかりたるみをとりたい方では眉下切開がおすすめです。
また、眉下切開と併用することもあります。
二重切開でのたるみ取りは以下のページを参考にして下さい。
見た目の厚ぼったさの原因と治し方
皮膚が厚かったり、脂肪のボリュームが多いと厚ぼったく・腫れぼったく見えます。
皮膚と脂肪で厚みの部位が違います。
原因
・まぶたの皮膚が厚い
→二重付近の厚み
・脂肪(眼窩脂肪、ROOF)のボリュームが多い
→二重と眉の間あたりのボリューム
見た目の厚ぼったさを治す方法
・皮膚の厚み
眉下切開でたるみを除去して引き上げて薄くする方法があります。
眉のすぐしたの一番厚みのある皮膚を取ることで皮膚の厚み感が無くなりすっきりとした瞼にすることが出来ます。
・眼窩脂肪 脂肪取り
脂肪取りは、深い眼窩脂肪を除去して重いまぶたを軽くすることが出来ます。
細い針でちょんちょんと穴を開けてその穴から脂肪を取っていきます。
縫う必要はないので抜糸もありません。
針穴程度の傷で目立ちにくいですし、傷は1日でくっついてしまいます。
傷跡もほとんど残りません。
やみくもに脂肪取りをおこなうと、重度の内出血や、眼瞼下垂のリスクが出てくるので注意が必要です。
人によって除去する脂肪の量は調整しますが、おおよそ小指の先から親指の先くらいの量の脂肪がとれることが多いです。
操作を加えますので腫れは出ますが、取った脂肪のボリュームは減りますので、思われるほど腫れは強くないことも多いです。
・ROOF切除(二重の切開や眉下切開と同時に)
二重の全切開や眉下切開の際にROOF(隔膜前脂肪)を除去してまぶたをすっきりさせます。
ROOFをそのまま除去すると凹みが目立ってしまうため、2層に分けて、深い層のROOFを切除して自然な仕上がりになるように工夫して除去します。
眼窩脂肪は一番深いところにあり、脂肪取りだけではまぶたの厚みをすっきりさせるのは不十分なことがありますが、 ROOFは比較的浅い層にある脂肪ですので、除去することで厚ぼったい見た目をよりすっきりさせることが可能です。
まぶたの厚みが強い方や眼窩脂肪というよりは皮膚側の厚みが気になる方に適した手術です。
まとめ
まぶたが重いと言っても目が開きにくい重さと見た目の瞼の重さがあります。
目が開きにくい重さの原因には眼瞼下垂と上まぶたの皮膚のたるみがあります。
見た目の重さは皮膚の厚みと脂肪のボリュームがあります。
それぞれ治す方法が異なるので、まぶたが重さが気になる人は今回のコラムを参考にして、どんな施術が良いのか考えてみてください。
重さの原因の見極めが大事ですので、ご自身で分からない場合はぜひカウンセリングを利用してください。