20年以上の実績を持つ美容外科専門医。丁寧で繊細な施術でお客様の望む実現を目指す。 「お客様のもつ本来の美しさを引き出す」ことをモットーに「もとび」美容外科クリニックを設立。
目頭切開に関して、よくご質問いただくことに対して回答・解説します
作成日:2025.4.24
目次
目頭切開とは
目頭切開は目頭の水かき部分の蒙古ひだを切開して除去する手術です。
図の緑の部分の蒙古ひだを解除することで目の幅が広くなることで目が大きく華やかになります。
蒙古ひだがあると幼い顔立ちになりますが、ひだが解除されると大人っぽい印象になります。
数ミリの変化ですが印象をしっかり変えることができる手術です。
目頭切開には手術方法は種類があり、主なものには、単純法(三日月法)、W形成、Z形成、リドレープ法などがあります。




目頭切開に関して良く聞かれる質問について
目頭切開は、目元の整形で二重埋没法に次ぐ人気のある手術です。
効果的にぐっと印象を変えられる手術なだけに質問も色々もらうことがあります。
目頭切開に関して、よくご質問いただくことに対して回答・解説します。
①目頭切開は控えめにできるのか、微調整できるのか
②目頭切開で目を寄せずにできるのか
③左右差は調整できるのか
④目頭の形を希望の形にすることはできるのか
⑤蒙古ひだの下に伸びているツッパリは取れるのか
⑥傷跡は目立つことがないか、整形がバレるか
⑦平行型になるか、目頭部分の二重幅は出るか
⑧いろいろ方法がありますが、どんな方法が効果的なのか
多くの質問は、目頭切開を考えている人なら皆さん知りたいことかと思います。
よく聞かれる質問の多くは実は、過去の動画で詳しく解説させてもらっています。
今回はまとめとしてよくある質問を解説していこうと思います。
詳しく知りたい質問に関しては、個別に関連動画を参考にしていただければと思います。
①目頭切開は控えめにできるのか、微調整できるのか
あまり大きく印象を変えずに自然な感じの変化を出したいと希望される方は多いです。
控えめに目頭切開をデザイン、もしくは調整することは可能です。
デザインを通常より小さくデザインしたり、切れ込みを入れる位置をいつもより手前にしたりすることで控えめにすることはできます。
ここで皆さんに知っておいてほしいのですが、目頭切開の正確なシュミレーションというのはできないということです。
蒙古ひだというのは、縦の皮膚の緊張と、横の組織の余剰によって複雑な力が加わって表現されるものであって、蒙古ひだのツッパリを解除した時にそれがどれくらい解除できるかは正確には予想できないところがあります。
「目頭切開で失敗しないために自分でできるセルフチェック法|本当に適応はある?」でも解説しているのでそちらも参考にしてもらえればと思いますが、 目頭切開では、皮膚を入れ替えたり、剥離してずらしたり切除することで蒙古ひだを解除します。
複雑な力が加わっているので、力の入れ替わりやずれを予測して微妙にコントロールすることは難しく、控えめにしたのに思ったより解除されてしまったり、思ったより変化が少なくなて、ほとんど変わらないということはあります。
目頭の組織は薄いので単純に組織を切除した場合は特に後戻りして、皮膚が伸びたり、傷が縮むことで後戻りの程度は読めません。
二重術のようにシュミレーションできれば良いのですが、目頭切開はそのような正確なシュミレーションはできないので、ある程度ご自身のイメージと結果の間に許容範囲をもっていただくと良いと思います。
場合によっては再手術が必要になる可能性も考えていただく必要があります。
目頭は控えめに切ることはできます。
控えめにすれば100%で切るよりは多かれ少なかれ控えめな変化になります。
なので、ご理解した上で控えめ調整させていただくことは可能です。
また、あくまでイメージにはなりますが、おおよそのシュミレーションを見ていただくことも可能です。
結局控えめにはできるが微調整はできないという認識で良いかと思います。
ただ、大前提としては、目頭切開は蒙古ひだを解除するだけの手術です。
隠れている本来のご自身の目頭を出す手術です。
なので、普通に目頭切開をすればやりすぎることはなく、ご自身の本来の目頭が出て自然な変化になります。
なので、控えめにして効果が思ったより弱かったり、ひだ感が残ってしまって再手術を希望される方もしばしばいらっしゃいます。
控えめというのはあくまで特殊なケースで、基本的には目頭切開は蒙古ひだを解除するかしないかの手術です。
普通に目頭切開をおこなっていただく方が多いですし、それが自然で効果のバランスも良くおすすめです。
②目頭切開で目を寄せずにできるのか
目頭切開は蒙古ひだを解除して目の幅を広くする手術です。
残念ながらそのぶん目頭は寄ってしまいます。
なので、目頭切開を目を寄せずにおこなうことはできません。
目頭切開は目を寄せる手術と言えるので、もともと目が離れている人なら目がよればバランスは良くなりますが、寄り気味の方やあまり寄せたくない方では好ましくない変化になる可能性があります。
ただ、目をあまり寄せた印象にしたくない場合、先ほど言ったように控えめで手術をおこなうか、やや後戻りがあって丸みが残って控えめの変化になりやすい手術方法を選ぶというのがあります。
例えばリドレープ法などを考えていただくと良いかもしれません。
もちろん大原則として控えめの変化にすれば、目の幅を広くしたり、蒙古ひだを解除する効果も控えめになることは知っていただく必要があります。
③左右差は調整できるか
蒙古ひだには左右差があります。
左右差がない人もいますがごく稀です。
蒙古ひだは左側が強い人が多いです。
そして隠れている目頭の形にも左右差があったりします。
目頭切開はひだを引っ張ってひだなりにデザインを決めていきますので、蒙古ひだが強い方が大きなデザインとなり、自動的にしっかり蒙古ひだを解除するようになります。
なので、左右差は自動的に調整されると思っていただくと良いです。
ただし、先ほど言ったように隠れている目頭の形にも左右差はあり、目頭のもともとの形に関して左右差は変えることは基本的にできません。
④目頭の形を希望の形にすることはできるのか
この質問に関しては、「目頭切開で目頭の形は自由に変えられるの? 」という動画で解説していますので、詳しくはそちらをご参考ください。
結論から言いますと、目頭切開というのは本来の目頭を出す手術ですので、自由に目頭の形を変えることはできません。
目頭切開は目頭形成術ではないんです。
もともとの目頭の形は個人差があり、三角形の目頭だったり、丸い目頭だったり、くちばしのように斜め下にとがっていたりします。
通常は三角形型の目頭の方が多いです。
蒙古ひだが解除されれば、その方なりの目頭のが出ますので、ご希望の形が自分の本来の目頭の形なら良いですが、そうでなければ難しいです。
ただ、目頭切開の手術方法で多少形を調整することはできます。
例えばZ形成であれば目頭の丸みが出にくいとか、皮膚を切除する方法、三日月法やW形成、リドレープ法などであれば逆に目頭に丸みが出やすいというのはあります。
なので、とがった目頭が良ければZ形成を選択したり、丸みがあるのが良ければリドレープ法を選択するというアレンジはあります。
また、デザインを少し工夫して切れ込む方向を変えたりすることで目頭の方向を若干ですが変えたりすして調整をすることはできます。
ただ、ほんの気持ちの変化になります。
基本的には本来の目頭の形が出ます。



目頭の形を自分の目頭以外の形にすることはできませんが、術式を選んだり、多少の微調整をおこなえばわずかに調整することはできるかもしれないと考えていただくと良いかと思います。
⑤蒙古ひだの下に伸びているツッパリは取れるか
ここでいう蒙古のひだのツッパリとは、蒙古ひだが下に伸びていて突っ張って浮いている部分です。
上の図で言うと赤い部分です。
この部分が突っ張っていて気になるという方も結構いらっしゃるため、そういう方で目頭切開をおこなうことも多いです。
この下の蒙古ひだは目頭切開をすることで減らすことが可能です。
ただ、このツッパリをしっかり減らすにはしっかり蒙古ひだを解除する必要があるので、控えめにおこないながらツッパリをしっかり解除することは難しいこともあります。
また、この蒙古ひだのツッパリ部分は目頭側の厚い皮膚と目尻側の薄い皮膚との境目です。
なので、蒙古ひだを解除しても、段差が残って少しひだ感が残ることがあります。
また、色調が違う皮膚なのでその色味の差も残ることがあります。
⑥傷跡は目立つことがないか、整形がバレるか
目頭切開の傷跡についていうと、目立ちにくいことが多いです。
なので多くのお若い方が目頭切開をされています。
ただ、人によってはやや目立って治ることもあるので絶対にばれないといと断言はできません。
目頭はもともと白っぽい部分です。
傷は最初は赤みや盛り上がりはありますが、徐々に白くなって盛り上がりも落ち着いて治っていきます。
例えばZ形成の傷ではこんな感じで傷はジグザグになってぼかされることで目立ちにくく治っていきます。
また、傷を目立ちにくくしたければリドレープ法という方法が有効です。
リドレープ法の場合は傷が目のラインに沿ってできるため、かなり目立ちにくく治ります。
リドレープ法は韓国で多くおこなわれている手術方法です。
あとは、傷跡以外に目頭切開では、皮膚をずらしたり切除することでできる凹凸のリスクがあります。
凹みの影ができたりすることがあります。
術後の傷や症例写真に関しては、「目頭切開のビフォアアフター」の動画でも紹介していますのでご参考になさってください。
傷の治り方にはどうしても個人差があります。
当院ではなるべく目立ちにくいように、細かく丁寧に手術をしており、Z形成などでは中縫いをおこなったりして傷に無理な力がかからないようにきれいに治るように工夫しています。
また、凹みのリスクを減らすために、あまり深く組織を切開して蒙古ひだの縦の繊維を解除しすぎないように気を付けたりしています。
ここで、目頭切開の傷を見てもらうのに2人の症例写真を見ていただこうと思います。


この方は二重の全切開と目頭切開のZ形成をおこなった方です。
今回は目頭切開の傷に注目して見てください。
目頭部分の傷はうっすら白い感じで傷がありますが、かなり目立ちにくいですね。
言われてみてもよくわからない感じの傷かもしれませんが、このように目立ちにくく治る方は多いです。
ただ、もう少し傷が白ったり、色みや凹凸が目立つ方もいらっしゃいます。
目頭切開の傷についてはまた改めて別の動画で解説しようと思いますので興味のある方はそちらをご参考になさってください。
⑦平行型になるか、目頭部分の二重幅は出るか
平行型というのは、目頭側の二重に幅が出て目頭と離れる状態です。
末広型と平行型を比べるとこんな感じです。
末広型 平行型


(上図) 平行型では目頭側に二重幅が出ています。
基本的に二重が蒙古ひだより高くなると平行型、低くなると末広型になります。
末広型 平行型


なので、目頭切開で蒙古ひだを解除すると目頭側の蒙古ひだが弱くなり、平行になりやすくなる傾向があります。
目頭切開の方法によっても平行になりやすい、なりにくいがありますが、リドレープ法は平行型になりにくい方法です。
平行型を希望の方はZ形成が良いかと思います。
ただ、必ず平行になるとは限りません。
基本的に目頭切開は横方向の蒙古ひだを解除していきますが、上部の蒙古ひだの解除は弱くなることがあるからです。
なので、通常の目頭切開は平行型になりやすくはなるけれど必ずなるわけではないと認識してもらう必要があります。
平行型の希望が強ければ、二重を広くする手術を組み合わせて目頭切開をおこなったり、Park法という方法でZ形成の際に上部の蒙古ひだを同時に切除する方法だとより平行型になりやすくなります。
あとは、二重全切開と目頭切開を組み合わせるのがもっとも平行型になりやすくなります。
この辺りについては、「平行型の二重にするためにはどうしたら良いか」という動画でも解説していますのでそちらもご参考になさってください。
⑧いろいろ方法があるが、どんな方法が効果的なのか
目頭切開はいろいろな方法があります。
主なものでは三日月法、W形成、Z形成、リドレープ法などです。
それぞれが効果的ではありますが、メリット・デメリットがありるため、ご希望やお客様の目頭によって手術方法の合う合わないが出てくることがあります。
当院ではZ形成とリドレープ法を主におこなっています。
三日月法やW形成の場合は、切除する皮膚の量が多く、丸みが出やすく、あと戻りのリスクや傷が目だつリスクも考えておこなっていません。
後戻りに関しては三角弁を移動させてひだを解除するZ形成が一番戻りにくく、リドレープ法は後戻りはややありますが、三日月法やW形成に比べると少ないと思います。
効果としてはどれもがっつり切るほど最初の効果は出やすいですが、Z形成が一番後戻りも少なく長持ちして、次にリドレープ法、後はW形成や三日月法などになります。
Z形成はより尖った三角の目になりやすいのと、リドレープ法、三日月法、W形成は皮膚を切除するため丸い目頭になりやすいという特徴があります。
ご希望の目頭の形によって選んでもらう必要があります。
リドレープ法に関して言うと、傷が目に沿ってできるので、最終的に傷が目立ちにくいという特徴があります。
傷の目立ちにくさを最優先にされる方とか、丸みを残したやや控えめな効果が希望という方にはリドレープ法をおすすめしています。
目頭切開はどんな手術方法があって、どれを選ぶと良いかについては、こちらも「目頭切開の施術ごとのメリットデメリットを比較解説」という動画で解説していますのでご参考になさってください。
まとめ
目頭切開は効果的な手術ですが、二重術のように正確なシュミレーションはできないので控えめにしたり、微調整したりしてコントロールするのはなかなか簡単ではないというのはあります。
術式を選んだり、デザインを少し変えたりしてなるべくご希望に沿うように多少の調整は可能です。
ご希望やご自身の目頭に合った術式を選択して、ある程度の許容範囲をもってお考えいただければほとんどの場合、自然な目頭切開になり満足されます。
目頭切開の適応があるかというのはしっかり判断する必要がありますが、適応がある方では、目頭切開の限界やそれぞれの術式のメリット・デメリットをしっかり把握して最適な術式を選択し、行ってもらうと良いかと思います。
目頭切開にご心配な点がある方や迷っている方ではこの動画が参考になればうれしいです。
また何か他に質問があればカウンセリングなどでご相談いただければと思います。