オステオポール除去の様子
1年前のオステオポール除去手術
先日、1年前にオステオポールを鼻先に入れた方のオステオポール除去の手術おこないました。
除去後に、鼻尖縮小を改めておこない、軟骨や軟骨膜を使って鼻先を再建します。
ちなみに、オステオポールとは、PCLという吸収される素材をソフトクリームみたいに固めてドーム状や球状、などにして鼻先に高さを出す素材です。
主に軟骨を使ったりしての手術ができない先生が行うことが多い施術です。
吸収される素材と言っても塊なのでで結局あまり吸収されず、非常に硬い素材なので形が浮いてきたり露出などのリスクがあるのであまりおすすめしたくない施術です。
お客様は1年前に鼻尖縮小とオステオポールを入れましたがあまり変化がなかったということと、オステオポールが入っているのが長期的に不安ということでした。
ですので、今回のオペは、まずオステオポールを除去し、できた空間に軟骨や軟骨膜で埋めつつ高さを出して整えることにしました。
オステオポールを除去する際はオープン法で鼻先を剥離する必要があります。
鼻先を剥離して展開した画像です。
鼻翼軟骨の上にオステオポールがのっかっているのが分かります。
のっかっているオステオポールを除去すると、幅6㎜くらいの半球状でした。
硬さは非常に硬く、PCL素材は通常1,2年で吸収されると言われていますが、かなり吸収されずに残っているような状態でした。
皮膚の裏側は、当然オステオポールの球型に皮膚の裏側が陥没し透けていました。
こんなに硬いものがほとんど吸収されずに残っていたら、そのうち皮膚が薄くなってオステオポールの形が浮き出て来る可能性は結構あるのではないかと思います。
進行すると皮膚に赤みが出てきて、皮膚を突き破って露出してしまってもおかしくないかなという感じでした。
そもそも自然な鼻先は、鼻翼軟骨が離れていることによってtip defining pointといってある程度の幅があるもので、こんなポチっとした丸い形ではありません。
オステオポールの形は不自然ですし、浮いてしまうとなお不自然になってしまいます。
今回のオステオポールは土台の鼻翼軟骨を陥没させないように半球状で、底が平らになっていますので、鼻翼軟骨の変形が軽度だったのが不幸中の幸いでした。
球状のものの場合は鼻翼軟骨が陥没して変形します。
オステオポールを除去すると鼻翼軟骨はこのような感じで形はある程度保たれていました。
鼻尖縮小をおこなったらしき糸がありましたが、効果をきちんと出すために抜糸してもう一度鼻尖縮小し直しました。
鼻先の再建のために耳から採取した軟骨です。
鼻翼軟骨がつぶれてせかっくの移植軟骨が沈み込んで高さが低くならないように、細長い軟骨を使ってストラットいう柱を立てました。
土台を強くしたところで鼻先に軟骨を移植してオステオポールを除去した分を補って高さを出しました。
ちなみに今回のオステオポール。
動画でも解説していますのでご覧になってください。
オステオポールをやる場合は、再手術をしないといけなくなるリスクはご理解してやっていただく必要があるかと思います。
もしプチ整形ということであれば、半年ほどの効果ではありますがミスコで鼻先を高くする方が安全かと思います。
- 内容:鼻の穴を切開し、軟部組織を除去、軟骨を形成して団子鼻を改善します。
- 料金:189,000~238,000円(税込)
- リスク:一時的な腫れや内出血。鼻尖上部に厚みが出るリスク。