埋没法後の糸ポコの原因と対策 整形がバレないように
作成日:2014.12.22 更新日:2024.4.25
目を閉じたときの“ポコッ“
芸能人とか、知り合いとかでまぶたのポコッとした膨らみが気になったことはありませんか? 本人には見えないので気づいていないのですが、周りの人には整形がばれてしまいます。
二重整形後のこのボコッとした膨らみは一体何でしょうか??
目次
埋没法後のポコッの正体
ずまり、このポコッの正体は埋没法の糸や被膜のふくらみです。
糸は異物ですので、体内にあると周囲がコラーゲンに覆われて被膜という膜ができます。
埋没法の糸は髪の毛くらいの細い糸なので、それ自体でポコポコするリスクは少ないですが、 被膜ができるとお裁縫の糸のように太くなってきます。
まぶたは薄い皮膚ですので、その太くなった糸の厚みは表から見えやすく、ボコボコ見えてしまいまうのです。
特に糸の結び目は糸が四重にも五重にもなっており、段差が強調されやすいため、 糸の結び玉がポコッとなる原因になります。
目を閉じたときにポコッと見えることは多いですが、瞼はよく動く部分ですので目を開け閉めした際や力の入れ具合で糸が瞼の表面近くに浮いてきてポコッとしやすくなったりもします。
ポコッとなりやすい人
ポコッと正体はわかりましたが、どのような人がポコッとしやすいのでしょうか。
異物に対して反応しやすい人や、糸のまわりに炎症などがおこった場合、この被膜は厚くなり、ポコッは目立ちやすくなります。
また、まぶたの皮膚が薄い方や目が突出しているタイプの方も目立ちやすくなります。
どのように埋没法をおこなったかによってもポコッの出やすさは異なります。
糸の結び玉が皮膚側に多くある埋没法をおこなうほど確率は高まります。
後述しますが、埋没法の糸のテンションが緩いとなりやすくもなります。
ただ、結び目でなくても皮膚側に糸が通ればポコッとするリスクははあります。
どの埋没法でも皮膚側に糸は通りますので、ポコッとするリスクをゼロにすることはできません。
ポコッが出るか出ないかは個人差があるため正直やってみないとわからない部分はあります。
複数の結び玉がある方でも、一部だけポコッとなったり、 複数回同じように埋没している方でもあるとき突然ポコッとしやすくなってしまうことがあります。
いろいろな条件が重なってポコッとなってしまうのだと思います。
ポコッは変化する?
ちなみに、このポコッは手術直後に出ることはありません。
手術直後は浮腫みがりますし、糸を覆う被膜は最初はありませんのでポコッとすることはありませんが、1か月を過ぎてくると徐々に被膜が形成され、腫れも引いていますので目立ってきます。
ただ、1ヶ月くらいが被膜が厚いピークで、その後半年ほどかけて被膜が薄くなっていって安定するため、最初は目立ったポコポコも目立ちにくくなることが多いです。
ですので、1か月ほどでポコッしたふくらみが気になる場合はもう少し経過を見ていただくと良いかと思います。
また、術後時間が経っていても、ある時突然ポコッと厚みが出ることもあります。
おそらく何らかのきっかけで糸のまわりに炎症が起きて、被膜が厚くなった可能性があります。
時間がたてばまた被膜が薄くなって落ち着いていくことが多いですが、赤みが出てきたり、腫れが強く出てくるようならすぐにクリニックで見てもらうようにしてください。
上記のようにポコッは変化しますが、半年くらい見てもポコッが改善しない、気になるという方は後述のポコッをなくす方法をご参考ください。
ポコッとなりにくくさせるためのポイント
さて、このポコッができないようにできる埋没法はあるのでしょうか?
埋没法は瞼の表と裏を糸で連結させる方法ですので、皮膚側にどうしても糸は通るため、ポコポコは埋没法の宿命ともいえるかもしれません。
ただ、なるべくポコッとなりにくくしたいですよね。
ポコッとさせないためのポイントは3つあります。
- 結び目の数を最小限にする。
- 糸のテンションをしっかりめで結ぶようにする。
- 皮膚側の糸の通る量を減らす。
①結び目の数は最小限にする。
結び目は糸が4重にも5重にも結んであるので、特にポコッとしやすい原因になります。
なので、なるべく数を少なくするのが良いです。
一筆書きでかける方法であれば、1本の糸でまぶたを編み込みますので結び目が一つで済みます。
当院では連結止め(2点連結、3点連結)止めがあります。
【もとびアイゴールド(3点連結表止め)】
【もとびアイライト(2点連結表止め)】
結び目は1点で、比較的皮膚の厚みがある外側に埋没しますので、ポコポコしにくくなります。
結び目を埋め込む穴は深いほどポコつきが目立ちにくくなります。
当院では、脂肪とりや厚みとりなどを行った場合、眼輪筋を切除して小さな深い穴が開きますので、そこに結び目を埋没すれば結び玉が深く入りポコッが目立ちにくくなります。
厚み取りをして連結止めでかければ、自然な癒着をうながしますので、埋没法単独でやるよりより強力に二重をつくることができます。
表止めの方が裏止めより料金はお安くなりますし、脂肪とり・厚みとりと併用する場合には連結表止めがおすすめです。
まぶたの裏側(結膜側)に結び目を埋没するとより目立ちにくくなります。
なるべくポコッとするリスクを減らしてバレにくくしたい方には、まぶたの裏側で糸を結んで埋め込む方法も有効です。
結び目は針で穴を開けてしっかり埋没させるので、眼球側には露出しませんので安心して下さい。
裏止めの場合は、表側に結び目がポコッとするリスクをさらに減らすことが出来ます。
ただし、表側近くに線状に糸は通るので絶対ポコッとしないというわけではありません。
よりポコつきのリスクを減らしたいという方には、裏止めがおすすめです。
ただし、そこまだこだわっていなければ、表止めの連結止めもポコつきにくいのでそちらでも問題ないです。
裏止めの埋没法
【スマートバランス(2点連結裏止め)】
【もとびアイプラチナム(3点連結裏止め)】
【エステティックアイ】
裏どめ連結埋没法でかけなおした症例
術前は通常の埋没法2点表止めで二重を作った方です。
結び目が内側と外側でポコッとしていて目立っていますね。
ポコついた糸を抜糸して、裏止めの連結埋没法でしっかりかけ直した方の症例写真です。
ボコッが目立ちにくくなりましたね。
連結止めなので二重も安定しやすくなります。
裏止めは抜糸しにくいの?
裏止めだと抜糸がしにくくなって修正が難しいのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、裏止めの抜糸は難しくはありません。
表からスムーズに抜糸できます。
裏止めをやったことがない先生は難しいというかもしれませんが(^^;)
一番抜糸しづらいのは、点止めで深く埋没されていてどこあるのかわからない糸です。
抜糸できないこともあります。
ちなみに抜糸すると相当腫れるという先生がいますが、 当院では注射針の穴から抜糸しますので普通に表から取れれば腫れもあまりありません。
埋没法より腫れたりすることはありませんよ。
他院の埋没法でポコポコしてしまった方、気に入らなかった方の抜糸やかけ直しなど多くさせていただいております。
気になる方はお気軽にご相談ください。
②糸のテンションをゆるく結ばず、しっかりめで結ぶようにする。
糸のテンションがゆるいと腫れにくくなりますが、糸が余って皮膚側に浮いてくるためポコポコしやすくなります。
また、二重も戻りやすくなります。
糸のテンションをしっかりめで結ぶことで、糸が深く埋没されて浮きにくくなりポコッとするリスクを減らすことが出来るようになります。
ただ、しっかり結ぶと腫れやすくはなります。
糸を締めすぎないように糸のテンションを微調整すればある程度腫れをコントロールすることができます。
しっかり結べば、ポコポコのリスクを減らせるだけでなくもどりにくく安定した二重が作れるようにもなります。
なので、あまり腫れにくくしようと緩め過ぎずに、しっかりめのテンションで糸を結ぶのが長期的には良いです。
③皮膚側の糸の通る量を減らす。
皮膚側に通る糸が多いほど糸が目立ちやすい人ではポコポコしやすくなる可能性が出てきます。
ただし、皮膚側に糸の通る量が少なくなるほど二重の連結が弱くなり二重が戻りやすくなるリスクがあります。
ポコッとはしにくかったが二重がすぐ戻ってしまったでは残念ですよね。
結び目も粘膜側に埋め込み、二重のライン上に通る糸が最小限のエステティックアイやスマートバランスであれば、ポコッとのリスクを少なくできますのでおすすめです。
エステティックアイは連結が皮膚を貫く方法より少し弱いため、戻りやすい方ではスマートバランスや2本でかけるエステティックアイダブルの方がお勧めです。
【スマートバランス】
【エステティックアイ】
以上がポコポコしにくくするための方法でした。
目を閉じたときのポコポコだけでなく、二重整形したことをバレにくくしたい方は以下のコラムをご参考いただければと思います。
埋没法後のポコッを修正、なくす方法
さて、ポコッとしてしまった場合の解決方法はあるのでしょうか??
基本的に埋没法をやって数か月以内という場合ははポコッとしやすい時期ですのでもう少し経過を見ていただいた方が良いです。
トラニラストという傷が硬くなるのを予防するお薬がありますのでトラニラスト(傷を治りやすくするお薬)を飲んでいただくと少し治りも早くなるかもしれません。
ただ、それ以降もポコッが気になる場合は、糸を抜糸するしかありません。
糸がなくなれば被膜はなくなっていきます。
二重は維持したい場合は、同時に糸をかけ直して修正手術をする必要があります。
その場合は、なるべくボコッとしにくい埋没法(結び目が少なく、裏止めの埋没法)をおこない、術後の腫れはやや強くなったとしても、糸のテンションをしっかりめで結んでもらうのが良いです
糸が露出している場合は早く抜糸する
こんなまぶたの状態の人に結構遭遇したりします。
糸が埋没しきれず露出してしまっています。
感染を起こすリスクがありますので早く抜糸をした方が良い状態です。
こうなってしまう原因としては、糸がきちんと埋没されていなかったり、糸を皮膚に通した層が浅すぎたりすることがあります。
針を通す深さに気を付けて、皮膚を噛ませずにきちんと埋没し、オペ後にしっかり糸の引っ掛かりを解除することで、このようなことになるリスクを減らすようにしています。
二重埋没法のポコつきの解説動画
二重まぶた埋没法のポコ付く原因について動画で解説しました。
ぽこ付きにくい埋没法も発表しています! 是非ご参考になさってください。
以上、ポコッとする原因と対策などの解説でした。
いかがでしたでしょうか。
なるべくポコッとしないように二重プチ整形をおこなって、ばれにくく自然で安定した二重にしたいものですよね。
このコラムがそのご参考になれば幸いです。