お顔のたるみを改善・解消する効果的な方法を現役ドクターが紹介
作成日:2015.5.11 更新日:2024.4.6
お顔のたるみを引き上げるためには・・・
シワ、たるみ、お肌の3つが老化の大きな原因でしたね。
年齢と共に気になってくるのが顔のシワやたるみです。
天井を見上げた状態で鏡を見ると10年前の自分に戻ったみたいにシワやたるみも消えていてうれしくなったりしたことないですか? そして普通に鏡をみて今の自分の顔に落ち込んだりします。
なんとかしたい・・でも痛かったり腫れたりはしたくない・・ 切ったりする手術は怖いし、何かいい方法はないかと思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、たるみ治療の種類や効果などを解説させていただきます。
たるみとは
加齢とともに骨や脂肪、筋肉、皮膚にいたるまでほとんどの組織が萎縮し組織のコラーゲンも減ることで緩んできます。
土台の骨がなくなり、脂肪など組織が萎縮して、ハリがなくなれば縮んだリンゴや風船のようにしわやたるみが出てきます。
お顔を支えていた靭帯や筋肉も薄くなり伸びてたるんできますので、支えがなくなった組織はさらにたるみます。
皮膚だけでなく、脂肪も支えを失って下方に下垂し(落ち)、ほうれい線やマリオネットラインの上部に乗っかって厚みが出て老けてみえてしまいます。
たるみ解消方法
たるみは組織のボリュームが減ったり、支えが弱り、皮膚や脂肪が落ちてくることが原因でした。
それを解消するためには、たるみ・老化の進行と真逆のことを行う必要があります。
すなわち、
①たるんで落ちてきた皮膚や脂肪をリフトアップしたり減量し、
②減ったお顔のボリュームを増やし、
③弱った支えを強化すればよいのです。
ここでは、たるみの改善方法を
・機器を使ったリフトアップ、
・プチ整形でリフトアップ
・糸(スレッド)のリフト
・切るリフト(フェイスリフト)
に分けて解説していきます。
機器を使ったリフトアップ
【機器を使ったリフトが向いている人】
①スキンケアに限界を感じ始めた方。
②最近なんとなく肌のハリやたるみが気になり始めた方。
③注射も怖い、ダウンタイムがとれない方
高周波や超音波など、熱エネルギーを使って皮膚や皮下脂肪、SMAS(表在性筋膜)を熱収縮させたりコラーゲンの増生を促します。
そうすることで皮膚の質の改善、引き締め、リフトアップを行います。
有名なところではサーマクールや、ウルセラ(ハイフ)などがあります。
照射するだけの治療ですので、ダウンタイムが少なくおこないやすい施術となっています。
施術後すぐにメイクも出来ます。
ただし、切る手術に比べると効果はマイルドで、効果の感じ方には個人差がある場合があります。
機器を使ったリフトアップでは、「切らないフェイスリフト」とも呼ばれている、比較的効果も高くダウンタイムが少ないハイフ(HIFU)がおすすめです。
新世代のハイフも登場しており、痛みもあまりなく、簡単に行うことができますので大変人気の施術です。
プチ整形でリフトアップ
【プチ整形のリフトが向いている人】
①切ったり、糸を入れたりするのは怖い
②ほうれい線の上やホホがたるんで厚くなってきた。
③ほうれい線やゴルゴ線が気になってきた。
④こめかみ、ホホ、額などが凹んで老けてきた。
注射でリフトアップする方法には、BNLSやカベリン、ヒアルロン酸、ボトックスリフト、イデバエなどがあります。
プチ整形は切らずに注射で簡単に行うことができ、ダウンタイムも短い傾向がありますので、比較的ハードルが低い治療です。
徐々に戻ってしまうものも多いですが、BNLSのように長持ちするものもあります。
※長持ちする非吸収性フィラー(アクアミドなど)を未だに使用しているクリニックがございますが、将来的に非常にリスクがありますのでご注意ください。
自分が注入しようとしている製剤が何なのか、リスクはどうなのかしっかり確認して施術をおこなうようにしましょう。
ヒアルロン酸はその点気に入らなければ溶解が出来ますし、繰り返すと長持ちしやすい安心の製剤ですので世界的に大変普及しています。
以下にたるみのプチ整形治療について個別に解説させていただきます。
BNLS
たるみの原因は皮膚だけでなく、脂肪のたるみも原因としてあります。
下図の部分の脂肪の厚みが厚いとたるんで老けて見えてしまいます。
BNLSでは、たるみ(厚み)が出やすいほうれい線上の脂肪、ホホ(jowl)の脂肪、あご下の脂肪などに注射して、脂肪やむくみを減らすことでたるみを改善します。
BNLSはプチ整形で簡単に可能ですし、ダウンタイムが短く、リスクも少ない治療ですのでたるみが気になる方、小顔にしたい方などに大変人気の治療です。
また、皮膚のたるみを同時に改善させる施術(糸のリフトやハイフ)など組み合わせるとより効果は高まります。
FatX Core
効果の高い脂肪溶解成分、デオキシコール酸が主成分の脂肪溶解注射です。
濃度は1%と高濃度なので脂肪溶解効果が高いです。
ただし、腫れが落ち着くまで10日~2週間かかります。
脂肪の厚みをしっかり減らしてたるみの目立なくさせたい方にはお勧めです。
カベリン
以前から使用されたいた効果の高い脂肪溶解成分、デオキシコール酸が主成分の脂肪溶解注射です。
直接脂肪を溶かしますので効果が高く、BNLSが効かない方にも有効です。
腫れも翌日になったら引きますのでお顔にも安心して使用することが出来ます。
チンセラプラス
効果の高い脂肪溶解成分、デオキシコール酸が高濃度に配合された脂肪溶解注射です。
1週間ほどの腫れはありますが、脂肪溶解注射の中では最も効果がでやすくなっており、BNLSやカベリンが効かない方にも有効です。
おすすめのお顔の脂肪溶解注射について動画を作りましたのでご参考ください。
ヒアルロン酸
たるみに関して、ヒアルロン酸には単純にボリュームを補ってふっくらせてたるみを改善するものと、リフトアップした状態でヒアルロン酸をくいのように打ち込んでたるみをもちあげるもの(フィラーリフト、vista shape)の2通りあります。
ヒアルロン酸は上記と違い、通常シワ自体に注入してしわを改善する目的で使うことが多いですが、それに関しては下記をご参照ください。
ボリュームを補う
コメカミやホホ、額、ゴルゴ線など、年齢と共にくぼんでくる部分は、ヒアルロン酸でボリュームを補うとふっくらして若々しくなります。
コメカミやホホがふっくらすれば卵型の若々しい輪郭に、額の凹みが改善すれば女性らしい丸みのあるおでこに、ゴルゴ線にボリュームがでれば若々しふっくらしたほっぺになります。
また、ボリュームを出せば皮膚が持ち上げられて注入した下方のたるみをリフトアップすることができます。
フィラーリフト
リフトアップした状態で効果的なポイントに形の崩れにくいヒアルロン酸(ジュビダームボリューマ・ボリフトやジュビダームウルトラプラス)を注入してたるみを引き上げて固定します。
くい打ち効果だけでなく、上記のボリュームアップによるリフト効果もあります。
最近流行のヒアルロン酸注入方法で、vista shapeとも呼ばれています。
ほうれい線に必要以上にヒアルロン酸を入れるとふっくらした不自然な感じになることがありますが、フィラーリフトでは自然な感じでほうれい線・ほうれい線上のたるみを改善してくれます。
ボトックスリフト
ボトックスリフトでは皮内にボトックスを注入することで、お顔を下に引き下げる筋肉(広頚筋)の動きを抑えたり、ボトックスのコラーゲン増生、皮膚収縮効果を狙ってリフトアップします。
イデバエ
イデバエは筋肉の収縮効果を利用してリフトアップします。
糸(スレッド)のリフト
【糸のリフトが向いている人】
①顔にメスを入れたくない方。傷をつけたくない方。
②効果は出したいがダウンタイムをあまり取れない方。
③たるみ始めの方。たるみの予防をメインに考えている方。
糸(スレッド)につけられたトゲによって組織を直接牽引、引き上げる方法です。
最近ではさまざまな種類の糸があり、効果も高くダウンタイムも短いので注目されるようになりました。
糸のリフトではたるみの予防効果をメインで考えると良いですが、糸の進化により、より腫れにくく、リフト効果も高い方法が開発されてきています。
糸には単純に吸収糸を埋め込むものと、トゲのついた糸でリフトアップする方法があります。
単純に糸を埋め込むものはショッピングスレッドと言われており、格子状に糸を埋め込むことでたるみを抑え、引き締める治療です。
トゲのついた糸のリフトアップは、大きく分けてフローティングタイプとアンカータイプのものがあり、糸についたたくさんのトゲ(コグ)でたるみを引き上げる治療です。
最近の糸は進化してきて、鈍針を使ってお顔に針孔を開けずに糸を埋め込むことができるようになっているためダウンタイムも少なくすることができます。
糸の素材も非吸収糸と吸収糸があり、吸収糸のなかでもいろいろな硬さや持続期間の素材があります。
非吸収糸は溶けずに一生体内に残ります。
異物は感染や肉芽の原因になりうるものですので、慎重に判断するのが良いかと思います。
非吸収糸を否定するつもりはありませんが、当院では安全面を考えて導入していません。
またトゲ(コグ)の形状に関しては、糸自体をカットせずにトゲをつくったり、トゲの配置をらせん状や双方向に配置したりしてリフト効果がでやすいように工夫されています。
多くの糸の種類や名前が出ていて混乱する方はいらっしゃるかもしれませんが、販売店は違っても同じ工場で作っていたりします。
それぞれの糸のメリット・デメリットを、上記のように、どんなタイプの糸で、何の素材でできていて、どんなトゲなのか、などのポイントに注目して選んでいただくと良いです。
糸のリフトの本来の効果はリフトアップ効果というより、たるみ予防効果というのが重要です。
糸は吸収されながらコラーゲンに置き換わり、皮膚を下支えしてたるみを予防してくれます。
糸を入れてメンテナンスしている方では、ご年齢の割にたるみが少ない方が多いです。
ですので、糸はたるみが出るまで待って治療するというよりは、たるみ始めの方、たるみが気になり始めた方などに最適です。
当院で扱っている糸のリフトは、 手軽にできる”ショッピングスレッド”、 長持ちして柔軟性のあるPCL(ポリカプロラクトン)でできた糸”VOVコグリフト”や、
コグがらせん状に配置されリフト効果と持続性の高い”ミントリフト2ミニ”、 ミントリフト2ミニにPCLを混ぜて柔軟性を高めなてじみやすくしたの”ミントリフト2ミニflex”になります。
詳細は以下のメニューをクリックしてください。
切るリフト(フェイスリフト)
【リフト整形が向いている人】
①ある程度の年代でたるみが中程度以上ある方。
②一回で確実な効果を出したい方。
③腫れが出るので時間に余裕があり、切開することを許容できる方。
文字通り皮膚のたるみを引き上げ、たるみを切除してリフトアップする方法です。
やはりたるんだ組織は切るのが効果も高く確実です。
効果は抜群ですが、ダウンタイムが長く、傷が残り、手術という怖さを感じる方も多いでしょう。
ただ、工夫することによって腫れを軽減することは可能です。
また、SMASで挙上し、皮膚にテンションをなるべくかけずに、手間をかけて工夫して縫い合わせることで傷を目立ちにくくすることが可能です。
多少のダウンタイムは仕方ないけど、しっかり引き上げたいという方に適しています。
当院では、腫れと効果のバランスの良いもとび式フェイスリフトを採用しています。
まとめ
加齢を止めることは誰にも出来ません。
年齢を重ねればそれだけ身体も変化してきます。
しかし、たるみが気になり出す30代前後でなにかしらの治療をおこなうと、その後のたるみ具合も大きく変わってきます。
メンテナンスを早めにおこなうことで、老化の進行を遅らせることができます。
どこまでダウンタイムを許容できるか、どこのたるみをどのくらいまで改善したいかなどご希望は様々だと思います たるみ治療も進化してきて、様々なご希望にお応えできるたるみ治療も増えてきましたので、ご自身のご希望に合ったタイプの治療を選んで行っていただくと良いでしょう。
違った施術を組み合わせることでさらに効果的になります。
どんな方法が自分に合っているのかわからないという方は無料カウンセリングなどを利用して、専門家のお話をまずは聞いてみるのが確実だと思います。
以上、たるみを改善し、予防するための参考にしてみて下さい。