【医師が解説】団子鼻が気になる方におススメ鼻尖縮小術について【通常の鼻尖縮小と3D法の違い】
作成日:2023.12.1 更新日:2024.5.14
目次
鼻尖縮小(手術)とは
鼻尖縮小は、団子鼻を気にされている方の鼻先を細くする手術です。手術にはいろいろ方法があります。
当院では普通の鼻尖縮小と3D法を行っております。
前半は、その通常の鼻尖縮小と3D法の違いについて解説していきます。
後半は、それぞれのメリット・デメリットと症例写真解説を行います。
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鼻尖縮小手術とは 鼻先の構造について
鼻尖縮小とは、丸い鼻先(団子鼻)を細くすっきりさせる手術です。
鼻先には鼻翼軟骨という翼のような軟骨が入っています。(下図参照)
鼻先の細い方は、この鼻翼軟骨がとがっていて左右の鼻翼軟骨が近いです。(下図参照)
一方、団子鼻の人では、鼻先の皮膚などの組織に厚みがあったり、鼻翼軟骨が離れていたります。(下図参照)
鼻尖縮小は、この団子鼻を先を細くし鼻先をとがった形にします。
鼻尖縮小では、鼻先の軟部組織を除去したり(下図参照)、鼻翼軟骨を尖らせたり寄せたりすることで鼻先を細くします。
通常は、鼻の穴のみを切開して傷を外に出さないクローズ法で行います。
鼻尖縮小の変化は、この症例写真のようになります(下図参照)。
正面から見ると、広がった鼻先がこのように細くなります。
また、下から見ると鼻先がほ細くなってとがるのが分かるかと思います。
この症例の方は軟骨移植をして鼻先に高さをだしていますのでさらにとがった感じが出やすくなっています。
当クリニックでは、通常の一般的に行われている鼻尖縮小と、より細くなりやすい3D法との2種類を行っています。
では、それぞれの手術法の違いは何なのか?を説明しようと思います。
通常の鼻尖縮小と3D法の違いについて
まず、通常の鼻尖縮小と3D法の違いについて結論を言ってしまうと、3D法は通常の鼻尖縮小より鼻先をさらに細くすることができる手術ということです。あとは、3D法は鼻先を正面方向に高くすることも可能です。
通常の鼻尖縮小とは一般的に広く行われている鼻尖縮小のことで鼻尖形成という先生もいらっしゃいます。
普通に鼻先を細くしたい方は通常の鼻尖縮小で良いのですが、特にアジア人の団子鼻の方では、鼻先の皮膚や組織が厚く、鼻翼軟骨も小さいため通常の鼻尖縮小では、効果が出にくいことがあります。
そのような方では、鼻翼軟骨をカットして立てて段差を作る3D法、正確にはTardy変法が鼻先を細くする効果が高く有効になります。
つまり、3D法は鼻先が細くなりにくい方や、しっかり鼻先を細くしたい方、同時に鼻先正面方向に高さを出したいなどの方に適した手術と言えます。
通常の鼻尖縮小の手術法
鼻の穴を切開して鼻先を剥離して鼻翼軟骨を露出させます。
その後、鼻先のサイドの皮下組織・軟部組織を除去してうすくします。
次に、鼻翼軟骨の折れ曲がりの部分、中間脚の部分を糸で折り曲げて尖らせます。
その後に、尖らせた左右の鼻翼軟骨を糸で寄せて鼻先を細くします。
手術終了後は、そのままにしておくと鼻先の皮膚が浮いて軟骨との間を組織が満たしてしまい、鼻先が細くなりにくいです。
なので、形成した軟骨の形がきちんと出て細くるように、鼻先にギプス固定をして圧迫して終了します。ちなみにギプスは1週間固定します。
鼻尖縮小3D法の手術法
3D法でも、鼻の穴を切開して鼻翼軟骨を露出させて鼻先のサイドの軟部組織を除去するところまでは通常の鼻尖縮小と同じようにおこないます。
ただ、鼻翼軟骨の形成の仕方が通常とは違ってきます。
3D法では、下図のように鼻翼軟骨の外側脚をカットして外側脚を起こします。
イラストでは鼻柱の柱の部分(内側脚)は太く書いてありますが、そうめんのように細く弱い部分ですので、そのまま寄せても曲がってしまったりするので、柱をしっかり保つことができません。
なので、耳の軟骨を持ってきて柱を立てて補強して(ストラット)、内側脚同士を寄せて縫合します。
そうすると鼻先が曲がるリスクを抑えて効果的に鼻先に高さをたもつことができるようになります。
あとは、カットした外がわの外側脚を寄せて固定します。
そうすることで鼻先に軟骨の段差ができ、段差を作ることで鼻先を効果的に細くすることができます。
また、カットして外側脚や中間脚を立てるたぶん、正面方向に高さを出すことができ、より効果的に鼻先をツンとさせて細く見せることができます。
通常の鼻尖縮小と3D法、それぞれのメリット・デメリット
手術法の違いをご説明しましたが、これからはそれぞれのメリット・デメリットをご説明したいと思います。人それぞれに適用が異なりますので、ご自身に合った鼻尖縮小手術をご案内いたします。
通常の鼻尖縮小のメリット・デメリット
通常の鼻尖縮小のメリット
・鼻翼軟骨をカットしないので単純な術式の分より自然な変化になります。
・3D法よりも安価に行えます。
通常の鼻尖縮小のデメリット
・鼻の皮膚が厚い方は厚い皮膚の分だけ鼻先が細くなる効果は少なくなります。
・軟骨が小さい方も効果は少なくなります。
鼻尖縮小3D法のメリット・デメリット
鼻尖縮小3D法のメリット
・鼻先を通常の鼻尖縮小よりも細くすることができます。
・軟骨をしっかり立てますので鼻先を正面方向(鼻柱方向)に高くすることができます。
鼻尖縮小3D法のデメリット
・鼻翼軟骨をカットしたり耳介軟骨を移植し通常の鼻構造を変える複雑な手術になるので、再手術が少しやりにくくなる場合があります。
・ノッチ(小鼻と鼻先の間の影・凹み)がある人では段差ができるのでノッチが強調されやすくなるリスクがあるのでそういう方には向いていない手術ではあります。
・軟骨が弱い人は、立てた軟骨が倒れたりするリスクがあるので、ストラット耳の軟骨をもってきて補強する必要があります。
・正面よりナナメ上に高さが出るので、アップノーズが強調されるリスクがあります。鼻先が下がり気味の方はちょうどいいのですが、対策として、下方向に軟骨を移植をすることで斜め下に伸ばすような形にしてアップノーズのリスクを減らすことができます。
それぞれの鼻尖縮小術がどんな人に適しているのか?
通常の鼻尖縮小に適している方
・自然な感じの変化が良い方
・あまり手を加えたくない方
・ノッチ(小鼻と鼻先の間の影・凹み)がある方。3D法だとノッチが強くなる。
・皮膚が薄く、鼻軟骨がしっかりしている方
鼻尖縮小3D法に適している方
・皮膚が厚く、鼻軟骨も小さい方いわゆる、団子鼻の方(通常の鼻尖縮小では効果が出にくい)
・鼻先をなるべく細くしたい方
・鼻先の正面方向の高さが低い方、正面方向に高さを出したい方
・鼻先がやや下がり気味の方
鼻尖縮小術後の症例写真で解説
通常の鼻尖縮小術の症例写真
術前は鼻翼軟骨のでっぱりが離れていて鼻先が広く団子鼻に見えていました。鼻尖縮小術で鼻翼軟骨を寄せたことで鼻先のサイドのでっぱりが寄ったことで団子鼻が目立ちにくくなりました。
下から見ると、鼻先が術前は平らで幅広めでしたが、術後では、とがり気味になって鼻先の幅が狭くなりましたね。鼻先が自然な感じで細くなったかと思います。
鼻尖縮小3D法の症例写真
3D法をおこなった方の症例写真です。
正面から見ると、術前は鼻先が丸く団子鼻でしたが、術後は細くなってすっきりしましたね。通常の鼻尖縮小よりしっかり細くなっているかと思います。
次に、下からの画像です。
術前平坦だった鼻先が術後とがって細くなったのがわかります。
そして、鼻先の高さも高くなっています。よりシュッとした鼻先になりました。
次に右側面像です。
鼻先の正面方向に高さが出たのがわかりますね。このように3D法ではより鼻先を細くすることができ、正面方向に高さも出すことができます。
通常の鼻尖縮小と3D法の違いのまとめ
通常の鼻尖縮小は、鼻翼軟骨がしっかりしている人、自然な変化を求める人に適しており、鼻尖縮小3D法は、皮膚が厚い人・鼻翼軟骨が小さい人で変化が出にくそうな人、鼻先をしっかり細くしたい人、鼻先正面方向に高さが欲しい人などが向いています。
鼻尖縮小を考えられている方は以上の解説や症例写真を少しでも参考にしていただければ嬉しいです。
ご自分がどの鼻尖縮小が適しているかわからない場合は、無料カウンセリングをご利用していただければと思います。