鼻整形の耳介軟骨移植の耳介軟骨って?耳の軟骨?耳のどこから軟骨を採取する?傷は目立たない?
作成日:2024.6.12 更新日:2024.6.13
目次
耳介軟骨移植とは?
耳介軟骨で鼻先を高く、下に伸ばす
耳介軟骨移植とは、耳から採取した耳介軟骨を加工し、鼻翼軟骨という鼻先にある骨格の上に移植する手術です。リスクを少なく、整形後も自然な鼻を意識したい方に効果的な鼻整形と言えます。
通常、軟骨は2~3枚重ねて載せます。
そうすることで、下図のように鼻先に高さを出すことができます。
載せる位置によって、鼻の形成が変わってきます。
鼻先を伸ばす場合は、下方向に載せます。(アップノーズの方に効果的)
鼻先を高くする場合は、上方向(正面方向)に載せます。
下方向に載せる場合(鼻先を伸ばす場合)は盾のような形で載せますので、shieldgraftと呼ばれており、正面方向に載せる場合(鼻先を高くする場合)は帽子のように載せますのでcap graftと呼ばれたりします。
下方向と正面方向に同時に軟骨を載せることも多いです。
耳介軟骨移植で他にできる事
耳介軟骨移植は、移植の仕方によって単に鼻先を高くしたり、下方向に伸ばすだけでなく、いろいろな形で用いられます。鼻孔縁を伸ばしたり、鼻柱基部を引き出したり、鼻翼軟骨を補強したり、他にもいろいろな鼻整形に用いられます。
ただ、一般的には「耳介軟骨移植」というと耳介軟骨を鼻先に載せて(移植し)鼻先を高くしたり下に伸ばしたりする手術のことを指します。
また、鼻中隔延長でしっかりと鼻先の高さを仕上げる際にも鼻先に耳介軟骨移植を追加することはよくあります。
耳介軟骨は耳のどこの軟骨なの?
先ほどからご説明しているように耳介軟骨は、耳から採取した軟骨の事です。
耳の軟骨は上図のように耳甲介腔(じこうかいくう)や耳甲介舟(じこうかいてい)の軟骨や、耳の穴に出っ張っている耳珠(じじゅ)の耳の穴の壁の部分の軟骨(耳珠軟骨)を採取します。
耳甲介腔や耳甲介舟の採取は耳の裏側を切開して(下図赤点線部分)採取します。
耳珠軟骨は、耳の穴に出っ張っている部分なので、耳珠の縁を切開して(下図赤線部分)採取します。
基本的に耳介軟骨はフレームや耳珠のでっぱりの部分は残してパラボラの部分だけを採取しますので見た目の形はあまり変わりませんので軟骨を採取したことはバレにくいです。
ちなみに、採取した軟骨はこんな感じになります。
耳介軟骨採取後の傷はどうなの?
耳介軟骨採取直後
術後は耳の血がたまってカリフラワー耳にならないように圧迫固定をします。ボルスター固定と言って耳の表と裏側に湿ったガーゼをあてて圧迫するように糸でしばって固定します。
耳は術後このようにテープ固定がついていますので、髪を下ろしたりして隠していただくと良いかと思います。
5日後に鼻のギプス固定をはずすときに耳の固定も一緒にはずします。
耳介軟骨採取術後の耳の裏の傷
手術後の耳の裏の傷はこのような感じになります。
引っ張ると少しスジのような線が入っていますが、しわのようなのでそれほど目立ちません。
また、通常時はしわの癖のようになっているため傷はほとんどわからないかと思います。
耳の裏はあまり見える部分ではありませんし、手術したことはまずバレないかと思います。
耳介軟骨移植のまとめ
どんな感じかイメージはお分かりいただけましたでしょうか。
耳の軟骨は採取しやすく、傷も目立ちにくいので採取されることが多いです。
最終的には傷も目立ちにくく治っていきます。
ただ、術後数週間は内出血が皮下を伝って下がって、耳の下から首にかけて黄色や緑の内出血の色が出ることがあります。
内出血はメイクや髪でカバーしていただけます。ほとんどの場合、内出血は数週間で消えます。
あとは、まれに耳の裏の傷がケロイドになって盛り上がるリスクもありますが、万一、傷が盛り上がってきたという方は診察を受けていただければと思います。