二重埋没法で二重の形を自由に変えることはできますか?
作成日:2024.9.20
目次
二重の形は変えられる?
二重埋没法をお考えの方では、いろいろな症例写真や、好きな芸能人の写真などを見て、あの人の二重が良い、この人の二重が良いといろいろイメージがあるかと思います。
そもそも、二重の形は自由に希望通り変えられるのでしょうか。 そのあたりについて今日は解説します。
まず、結論から言うと、基本的にご自身の二重の形を自由に変えることはできません。
二重の形は基本的にその方の目の形によって決まるので、ご自身の目の形なりの二重になります。
同じ人であっても左右の目の形も微妙に違うことも多く、左右で違った二重になることも多いです。
よくカウンセリングで他の人の目の二重の画像を持ってきて、こうなりたいとご希望される方がいらっしゃって、ご希望の二重のイメージの参考にはなります。
ただ、基本的に、同じ目の形でなければ二重埋没法で同じ二重の形にすることはできないんですね。
目の形と違う人の画像とは、同じ二重にすることは難しいので、結局、ご自身の瞼で二重のシュミレーションをしてイメージしていただくのが良いです。
基本的には、自分の目でシュミレーションした二重の形にしかなりません。
自分でシュミレーションをするには、目を閉じ気味にした状態で、二重の内側と外側の2か所をつまようじみたいな細い棒で押さえて目を開けてください。
二重の幅を変えたければ二重の高さを変えてシュミレーションしてみてください。
ご自身の二重の形を変えることは難しいですが二重の幅は二重の高さを変えることで変えることができます。
さて、基本的に二重の形はその人の目の形なりにでるもので、変えることはできないとお話ししましたが、それは基本的にという話であって、実は多少は変えられる可能性があります。
ちょっと二重の形についてこれからもう少し掘り下げてお話しします。 二重の形と言ってもいくつか種類があります。
二重埋没法では、基本的に自分の二重の形を大きく変えることはできないのですが、先ほど言ったように多少は変えられる可能性はあります。
ただ、二重の形をある程度しっかり変えるには、目の形自体を変える必要があり、そうなると二重埋没法だけでは難しくて、切る手術が必要になってきます。
二重の形の種類についてですが、いくつか種類があるので、まず、どんな二重の形の種類があるかお話しして、それに対してどのようなアプローチがあるかを解説させてもらいます。
二重の形
二重の形というのは、厳密にはなかなか定義しづらいところですが、二重の形の要素を挙げていきますと、
まずは①目頭の二重の形。平行型、末広型、ミックス型と言われるもの
末広型
平行型
ミックス型
つぎは②二重の傾き 目尻にかけて広いとか、目尻にかけて下がっているとかですね。
目尻にかけて広い
目尻にかけて狭い
あとは③二重のカーブ 二重のラインがまっすぐぎみ(真ん中の二重幅が狭い)とか山なりのカーブの二重
中央が真っすぐ
④目尻の二重ラインの形 外側のラインがすっと目尻側までしっかりと出る、目尻のラインが途中で途切れる、外側が二股になっている二重
目尻まで長い
目尻より前で途切れる
目尻側が二股
あとは、二重の形というのとは少し違ってきますが、、目元や二重の雰囲気に関わる、重要な2つの要素についてもお話ししておきます。
⑤二重に乗っかる厚み
⑥目の開き ですね。
では、今言った6つの要素について、二重埋没法で調整することはできるのか、調整するためにはどうしたら良いかについてお話していきます。
①二重を調整するには?
まず一つ目は、皆さんが気にしやすい目頭の二重の形です。
先ほど言ったように、図のように大きく分けて平行型、末広型、ミックス型と言われものがあります。
末広型 平行型 ミックス型
これは蒙古ひだの強さによって変わってきます。 華やかな平行を希望する方もいれば、末広型が良いという方もいらっしゃいます。
また、平行と言わなくても目頭側の二重幅を少しだけ出したいという方もいらっしゃいます。
目頭の形に関してはあちこちでたくさん解説がされていますし、もとびのチャンネルでも以前の動画で、「目頭切開で目頭の形も変えられるのか」とか「平行な二重にするには?」というタイトルの動画で解説していますので詳しくはそちらをご覧ください。
コラムはこちら
ここでは簡単に復習すると、基本的に(図)蒙古ひだの高さより二重幅が広いと平行型になり、 蒙古ひだより二重が低いと二重が蒙古ひだに隠されて末広になります。
二重が蒙古襞より高い(左) 低い(右)
ミックス型は、二重は蒙古ひだより高いけれど、蒙古ひだが強いので、蒙古ひだの末広のラインが残っているタイプです。
なので、二重埋没法でこの平行・末広を調整しようとする場合、平行にしたい人は二重幅を広くして、末広にしたい人は二重幅を狭くするとご希望通りの目頭の形になりやすくなります。
ただ、限界はあって、ならないことも多いです。 二重埋没法でできるのはこの辺までです。
平行二重にするには?
ご存じの方も多いと思いますが、目頭の二重の形では、蒙古ひだの強さというのがとても重要で、平行にしたい場合は二重術で二重幅を広くするだけでなく、目頭切開で蒙古ひだを解除したり、場合によってはPark法と言って上部の蒙古ひだをなるべく切除するような目頭切開を組み合わせる必要があります。(図)
蒙古ひだを解除して目頭の形を変えると平行型になる確率をぐっと上げることができます。
ちなみに、目頭切開と二重の全切開の組み合わせると蒙古ひだの上部をしっかり切除できて、目頭側の二重を広くしっかり癖付けしやすいので、最も平行型になりやすくすることができます。
②二重のラインの傾きについて
では、次に二つ目の二重の傾きについて話します。
二重の傾きはこのような感じで目尻にかけて広いとか、目尻かけて下がっているとかのことを言います。
目頭が広い方が良い、目尻が広い方が良い、もしくはそれを治したいという希望される方はたまにいらっしゃいます。
そのような希望は二重埋没法である程度ですが調整できます。
本来、二重のラインは潜在的なしわに沿って二重を作るのが自然で安定しやすいので良いです。図
自然な2点止めはこんな感じです。 ただ、ご自身のラインに逆らって、少し内側や外側を高くすることは可能です。
ただし、あまり段差を付けると内と外のラインがつながらずに2本になってしまいます。
二重は上のラインが勝つという法則があるので、ラインがつながらないと、目を開けるとこんな感じで広い方のラインが伸びて来てラインが2重になってしまいます。
なのであまり段差を強くすることはできなくて、できるとしても1段、高さにすると1ミリくらいの段差なら二重の形を少し変えることは可能です。
段差をつける場合は、二重埋没法の2点止めでおこなった場合は、ラインが2重になってしまいますので 内側と外側の間を結ぶ真ん中の点をかける必要があります。(図)
3点止めや、線で留められる連結止めをおこなう必要があります。
ちなみに、内側だけもしくは外側だけ1点埋没して留めて、そこだけ二重を広げたいと相談されることがあるのですが、それだと、先ほど言ったように、広いラインと狭いラインがつながらずに二重が2じゅうになってしまう可能性が高く、基本的に無理です。
なので、その場合は段差の両端と、真ん中を結ぶとめ方が必要で、1点でではなく、3点止め以上や連結止めが必要になってきます。
③二重のカーブについて
さて、つぎは③つめの二重のカーブについて話します。 二重のカーブは、二重のラインがまっすぐぎみ(真ん中の二重幅が出にくい)とか山なりだとかの二重のカーブ度合いのことを言います。
これを二重埋没法で調整するのは簡単ではありませんが、二重のラインがまっすぐぎみの方では、3点止めや連結止めで真ん中を少し高い位置にかければ多少ラインに丸みが出る可能性があります。
お分かりだとおもいますが、1点だけではラインに段差ができるので難しいです。
あとは、二重のカーブの丸みが気になる方では、これも3点止めや連結止めで目頭と目尻側の二重の高さを少し高めにとることでややカーブをある程度補正するのは可能です。
ただし、あまり段差を取ると二重の傾きのところでもお話ししたように、段差ができてしまいます。 調整は多少というところで、あまり変化が出せない可能性はあります。
ちなみに、二重がまっすぐぎみの方では、瞼にたるみが出て来てまん中中心に二重幅が出にくくなって、真っすぐぎみに見える方が結構いらっしゃいます。
そのような方では眉下切開が良いです。(症例写真)
(術前)→(術後)
普通に上瞼のたるみを切除しても丸みのある本来の二重が出てきますし、二重の真ん中中心にたるみを切除することもできます。
眉下切開は二重術ではないので正確な二重のシュミレーションはできないのですが、ある程度ご希望に沿うようにアレンジして切除することができます。
眉下切開
次に、二重のカーブが強くて山なりに見える方。
そのような方では、蒙古ひだが発達していて目の横幅が狭いために、目の縦幅が相対的に大きく見えて、山なりが強調されてしまっているのかもしれません。
その場合は、目頭切開が有効です(症例写真) 目頭切開をして目の横幅が広くなることで山なり感を減らすことができますし、目頭切開で目頭側の二重幅が出やすくなることでも山なり感を減らすことができます。
(術前)→(術後)
④目尻側の二重ラインの形について
次に④つめの目尻側の二重ラインの形についてです。
目尻側のラインは、外側のラインがすーっと目尻側までしっかりでる人(図左)もいれば、途中でラインが途切れて二重の外側のラインが短い人(図右)もいます。
あとは、目尻の二重のラインが下を向いたり、二股になっている人もいます(図)。
これは、目尻側の組織の厚みや骨格、皮膚のたるみによって変わってきます。
基本的にこれを二重埋没法で目尻のラインをコントロールすることは難しいです。
二重というのは、目を開ける筋肉から伸びる腱膜が二重のライン上の皮膚につながっていることで、目を開けたときに二重のラインが引き込まれて織りたたまれて二重になるものです。
ただ、この二重を引き込む力は目尻まであるわけでなく、ある程度外側までで止まってあとは惰性で二重のラインが出ます。
これは目頭側も同じです。 あとは、先ほど言った目尻側の組織の厚みとか骨格、皮膚のたるみで 二重のラインが変わってきます。
骨の張り出しが強かったり、組織の厚みが強かったり、たるみが少なくて皮膚に余裕がなかったりすると目尻側に二重の折り目がつきにくくなり、目尻のラインが短くなったりします。
これはなかなか変えようがありません。
目頭の場合は蒙古ひだを切除したりすることで二重の幅を出しやすくしたりすることはできますが、目尻のラインに関してはなかなか希望通りにするのは難しいです。
基本的にその方の目尻の形なりの二重が出ることになります。
以上が二重の形の4つの要素についての解説でした。
二重埋没法で何ができるか、それ以外の施術で何ができるかお分かりになっていただけましたでしょうか。
次は、二重の形とは少し違いますが、二重の雰囲気として重要な要素の、二重の厚みと目の開きについても少し話させてもらいます。
まずは二重の厚みについてです。
⑤二重に乗っかる厚みについて
二重は目を開けたときに二重のラインに皮膚のたるみが乗っかって二重になりますが、二重のラインの上の瞼の組織が厚いと、厚ぼったくて、食い込んで不自然に見えてしまいます。
例えばこの方の二重は、厚ぼったく見えますね(図)。
厚ぼったい瞼に深い二重は無理やり感が出てしまうので、どうしても不自然に見えてしまいます。
逆に二重の上の組織の厚みが少ないとすっきりして自然でな二重に見えます(図)。
できれば二重は、厚ぼったくない自然な二重にしたいですよね。
もともと瞼の厚みなど薄い方は特に問題ないと思いますが、もともと厚ぼったい方やたるみがある方では、どうしても不自然な厚みが出やすくなってしまいます。
厚ぼったい二重やハム目になりたくない方は、どうしたら良いでしょうか。
まず一つは、二重埋没法で作る二重はなるべく狭い二重にするということです。 上まぶたは図のように少し広くなるごとに急に厚みを増します。
なので、狭い二重の方が厚みの少ない自然な二重になりやすいです。 あとは、厚ぼったくてたるみが多い人は、眉下切開をするのが有効です。
以前に「厚ぼったい瞼、どの施術を受けるべき?」という動画で説明させてもらいましが、まぶたが まぶたが厚い人が二重術だけおこなうと、こんな感じで厚ぼったさが目立ち、 たるみが強い人が二重術だけおこなうとこの症例のような感じでハム目感が目立って、きれいな二重にならないです。
(術前)→(術後)厚みがある瞼の場合
(術前)→(術後)たるみの強い瞼の場合
二重術をおこなうと全切開であろうが必ず二重は厚ぼったくなってしまいます。
なので、厚ぼったさを減らしたければ眉下切開をおこなうのが必須になります。
(術前)→(術後)
眉下切開をすると瞼の厚ぼったさが減って、もともと二重の人では二重が自然に広くなります。
もともと一重の人では、眉下切開をおこなってから二重埋没法をおこなうと、厚みがすくなくて無理のない自然な二重を作ることが可能です。
(術前)→(術後)
以上が二重の厚みのお話でした。
⑥目の開きについて
目の開きはぱっと見の目の印象で非常に大切な部分です。いわゆる目力というやつですね。
二重ラインの深さにも影響してきます。 目の開きが悪いと、眼瞼下垂と言われる、いわゆる“眠たい目”になって、目元がぼんやりした疲れた印象に見えてしまいます。
目の開きが悪いのに、二重埋没法をしても、二重は浅くて広い、眠たい目元になってしまいます。
眼瞼下垂の方は、まず眼瞼下垂の手術をおこなった方が良いです。
そうすることで目力が出て二重も深くなりやすくなって、明るい目元になります。
眼瞼下垂の手術には切る方法、切らない方法があります。
比較的軽い眼瞼下垂の方は、1週間くらいのダウンタイムで済む切らない眼瞼下垂で目の開きが改善可能です。
眼瞼下垂の程度が強い方では、1か月くらいダウンタイムはかかりますが、切る眼瞼下垂をした方が良いです。
眼瞼下垂の手術の症例写真を見てもらいます。
切らない眼瞼下垂の症例写真です。
(術前)→(術後)
術前はこんな感じで眠たい目元の方です。この状態で、二重埋没法で二重を広くしてもさらに眠たい目元になってしまいますが、切らない眼瞼下垂の手術をおこなうと、術後は目力が出て、目が大きくなって明るくなりましたね。
眼瞼下垂の手術をして目の開きが良くなると、二重は見かけ上狭くなりますが深くはっきりします。
二重が狭くなるのが嫌なのであれば、切らない眼瞼下垂術の場合、同時に二重埋没法をおこなって二重を広く維持することも可能です。
まとめ
以上が、二重の形など6つの要素についての解説と、二重埋没法で変えられるかというお話でした。
話は長くなりましたが、簡単にまとめますと、 二重の形には、平行・末広といった目頭の形、二重の傾きや丸み、目尻の形がありましたね。
目頭の末広・平行とか、二重の傾き、二重の丸みについては多少は埋没法で調整できるということでした。
あとは、二重の厚みや目力についても二重の印象という意味で大事な要素です。
これは、二重埋没法で調整は難しですが、二重埋没法と併せて眉下切開や眼瞼下垂の手術をおこなうことで、よりきれいな二重や目元になることができます。