バッカルファット除去のリスク、失敗
作成日:2024.11.8
バッカルファット除去とは
バッカルファットは、側頭部からホホ、口横にかけてある空間を満たしている脂肪です。
皮下脂肪とは違う脂肪で、イメージとしては膜につつまれて浮いているような脂肪の塊です。
皮膚側(表面側)ではなく、お口の中の粘膜に近い深い部分にあり、バッカルファットが多いと口の中を噛みやすいとも言われています。
このバッカルファットが多いと口横のボリュームを中心に膨らんでお顔が下膨れに見えてしまいます。
また、歳と共にバッカルファットがたるんで落ちてブルドックのように見えてしまいます。
バッカルファットを除去すると口横のボリュームを中心にホホの下膨れをすっきりさせることができます。
また将来のブルドックのたるみを予防することもできます。
ただし、口横のボリュームが少ない方では、バッカルファットを除去するとホホがコケてしまいます。
ホホがこけると老けて見えてしまいます。
なので、口横にあまりボリュームがない方では、バッカルファットの手術の適応がない人も多いです。
バッカルファットの除去をご希望の方でも、半分くらいの方は手術の適応がなく、手術をお断りすることがあります。
バッカルファット除去の手術
口の中の奥歯の横を左右5㎜ずつ切開してバッカルファットを引き出して除去する手術です。
こんな感じでバッカルファットを除去します。
バッカルファットは麻酔で膨らんでいますが、イメージとしてはゴルフボールくらいの大きさの脂肪の塊が除去されます。
下の画像は実際の手術の様子です。
歯の間にある黄色っぽい丸い物体がバッカルファットです。
バッカルファット除去の症例写真
バッカルファットの症例写真も見てもらいます。
3か月後の画像です。 口横のバッカルファットの領域のボリュームが減って下膨れ感が改善しましたね。
小顔になりました。
ダウンタイムは3日~1週間でですが、むくみが改善して効果が完成するまでは3ヶ月見ていただくと良いかと思います。
バッカルファット除去のリスク
●腫れ
あまり腫れない方も多いが、通常1週間ほど腫れる 内出血が多かったり感染すると腫れが強く出たり長引く可能性があります。
●ホホがコケることがある
3D画像をご覧ください。
ここのボリュームが減ることによって頬骨下がコケるリスクがあります。
コケのある人は将来コケが加速する可能性もあります。
ホホにボリュームのない人は向いていないので、お勧めしないこともあります。
●耳下腺管や顔面神経の損傷
バッカルファットのある部分には耳下腺や顔面神経が近い部分にあり、これが障害されるリスクがあります。
耳下腺管を避けて安全な部位から 除去する必要があります。
耳下腺管損傷すると唾液がたまって腫れあがり、なかなか治りづらいことが多いです。
顔面神経は治りやすいことが多いようです。
まとめ
バッカルファット除去はリスクに気を付けて上手くやれば腫れも少なく、効果も高い手術です。
手技がまずいと腫れや、最悪耳下腺管の損傷のリスクがあります。
バッカルファットが少ない人に手術を行うとコケて老けてしまうリスクがありますので、
手術の適応があるかの見極めも重要になってきますね。
きちんと適応を見極めてリスクの少ないやり方でバッカルファット除去をおこなっている経験の多い先生にお任せするのが安心でしょう。