【糸リフト】たるみはどのくらい引き上げる?|リフトアップ効果を徹底解説
作成日:2025.2.10
顔のたるみが気になってきたり、リフトアップしたいという方は多くいらっしゃると思います。
糸リフトは、ダウンタイムはありますが、ハイフより効果は高くて将来的なたるみの予防効果もあります。
切らずに手軽にできるリフトアップなので大変人気のアンチエイジング治療です。
たるみが気になってきた方はこのコラムを参考にしていただければと思います。
目次
糸リフトとは
糸リフトは、切らずにお顔の中に糸を入れて、たるみをリフトアップする施術です。
まず、糸リフトにはトゲトゲの糸で中の組織をひっかけて引き上げるタイプと、トゲのない吸収糸を格子状に挿入するショッピングスレッドがあります。
糸リフトの種類
トゲ付きタイプはトゲで皮膚の中の組織をひっかけてしっかりリフトアップ効果を狙うのに対して、トゲのない吸収糸はベッドに寝た状態(リフトアップした状態)で糸を網のように挿入して支えるので、引き締めて引き上げるような効果になります。(図)
ショッピングスレッドはトゲがないのでダウンタイムが短いです。
トゲ付きの糸とショッピングスレッドを併用するのも効果的です。
次に、トゲ付きの糸の中でも、フローティングタイプとアンカータイプがあります。
フローテインングタイプの糸は図のように、上半分と下半分に逆向きのトゲがついていて、支える部分と引き上げる部分に分かれていることで1本でリフトアップが完結します。
アンカータイプの糸では、糸の折り返し部分を側頭筋膜などにひっかけて(アンカーして)、トゲでアンカー方向にたるみを引き上げます。
アンカータイプの方はがっちり固定しているぶん、リフトアップ効果は高いです。
しかし引き上げ効果が高いぶん、腫れや痛み、口を開けにくいなどダメージやダウンタイムが長引く傾向があります。
なので、現在は糸リフトはダウンタイムの少ないフローティングタイプがほとんどです。
あとは糸の素材について言うと、溶ける糸と溶けない糸があります。
溶けない糸は永久に残りますが、引き上げの効果自体は一時的なので何度も挿入するとひきつれや感染のリスクがどんどん増えてきます。
なので、通常はリスクの少ない溶ける糸を使用します。
このようにいろいろある糸リフトですが、現在の主流はトゲ付きのフローティングタイプの溶ける糸で、これを糸リフト、スレッドリフトなどと呼んでおこなわれています。
糸リフトは、主にフェイスラインやホホのたるみを引き上げたり、ほうれい線にかかる中顔面のたるみを引き上げます。
また、お若い方でもたるみではなく、小顔効果を狙って行う方も多いです。
糸リフトの効果
糸リフトの効果は、糸が吸収されて終わりではなく、吸収されながらコラーゲンの糸に置き換わり、置き換わったコラーゲンがSMASというお顔の支持組織を強化してくれるので、お顔のたるみの進行を抑えてくれます。
糸リフトは老化を予防したい、たるみを予防したいという方にも適しています。
あとは、糸のリフトの大事な効果としては、皮膚の下から糸の刺激でコラーゲンやエラスチンが生成されることで、お肌にハリや艶を出すことができます。
たるみだけでなくお肌のアンチエイジング効果もあるんですね。
糸リフトは、通常髪の中やこめかみなどお顔の縁に穴を開けてそこから糸がセットされたカニューレを使って糸を挿入していきます。
入れる本数は様々ですが、メーカー推奨は、フェイスラインは片側5本、中顔面(ほうれい線方向)は片側2,3本の糸を、たるみを引き上げたい方向に挿入してリフトアップします。
普通に挿入するとホホの凹みは慎重に挿入しないと凹みが強調されてしまいますが、フローティングタイプの持ち上げ効果を利用してくぼみを目立ちくくするように工夫して挿入することもできます。
ちなみに、糸リフトの効果の持続期間ですが、糸自体は通常1,2年で溶けていきますが、リフトアップ効果はそれより早くなくなってきて、半年から1年の効果でみていただくと良いです。
トゲ付きの糸リフトの種類はたくさんありますが、当院では効果が高くお客様のニーズにお応えできる糸を厳選しています。
トゲ付き糸には
①廉価版のVOVコグリフト
②糸と一体化した強力なトゲを持つTEX3Dリフト、
③強力なトゲを持ちかつ柔軟性のあるミントリフト2ミニフレックス
の3つがあります。
他にもいろいろな糸を使用しましたが、リフト効果はイマイチで現在の糸に落ち着きました。
糸リフトがお勧めの人、そうでない人
糸リフトには効果が出やすい方や出にくい方がいらっしゃいます。
ただ、基本的に先ほども言ったようにたるみ予防効果がありますので、効果が出やすい出にくいにかかわらず、たるみが気になる方は糸リフトを入れることをおすすめします。
ちなみに、糸で上がりやすい方というのは、組織が薄く柔らかい方です。
皮膚や組織が薄くて柔らかい方は、糸リフトはもちろん、フェイスリフトなどでもリフトアップしやすいです。
逆に、糸リフトで引き上がりにくい方は、皮膚が厚くて硬く、ボリュームが多い方です。
このような方はリフトアップしにくいです。 ただ、先ほども言ったように、たるみ予防として糸リフトは効果的です。
皮膚が厚くて硬い方では、弛みというより老化と共にへこみやしわなどの凹凸が出やすくなります。
例えばメーラーファットやジョールファットなどの厚みが出やすかったり、ゴルゴ線や法令線、マリオネットラインなどのしわが深くなりやすかったりします。
なので、皮膚が厚いタイプの方では、糸のリフトだけでなく、厚みは脂肪溶解注射や脂肪吸引で減らすとか、しわはヒアルロン酸で埋めるなどして凹凸の治療も組み合わせて行うと若返り効果は劇的に出やすくなります。
あとは、糸リフトが適している人と適していない人についてここでまとめると、
適している人
・ハイフでは効果が感じられなかったのでもっとリフト効果を出したいという方
・切るのは怖い、ダウンタイムはあまり長くとれないという方
・たるみの進行を押さえたい、老化を予防したいという方
・リフトアップはもちろん、お肌にハリを出したいという方 になります。
糸リフトが適していない人
・たるみが非常に強い人 ⇒糸リフトの効果には限界があり、たるみが強いと引き上げきれない可能性があり、凹凸や引き連れが出やすくなります。
たるみが強い人はフェイスリフトでたるみを直接切除するのがお勧めです。
・皮膚が厚く、ボリュームが多い人 ⇒皮膚が厚くて硬い人は、糸リフトでは上がりにくいと先ほど言った通りです。
ただし、皮膚が厚くて重い人ほどたるんでしまうと厄介ですので、予防として糸リフトを入れることは悪くありません。
なので、適していないというわけではありません。ただ、先ほど話したように、ボリュームやしわなどの凹凸を減らす施術を併用すると良いかと思います。
糸リフトを受け始めるおすすめのタイミング
糸リフトを受けるのにも適したタイミングというのがあります。
糸リフトがもっとも適しているのは30代や40代のたるみはじめの方々です。
そのような年代の方では、だんだん新陳代謝が落ちて来て皮膚の張りがなくなりたるみを感じやすくなってきます。
糸リフトではそのような軽いたるみの方にリフトアップ効果が出やすいです。
また、コラーゲン増生効果でお肌にハリも出やすく、効果を実感していただきやすいです。
糸リフトのたるみ予防効果はたるみはじめの方に最も効果的で、長期にわたってお顔のたるみの進行を予防してくれます。
もちろん、50代以降のたるみが軽度から中程度の方のリフトアップやたるみ予防にも有効です。
あとは、たるみ治療とは違いますが、20代の方でも小顔効果を狙って糸リフトを希望されるケースも多いです。
20代の方はたるみはそれほどないですが、長期的なたるみ予防効果も狙いながら、小顔効果を狙うのはありかとは思います。
年を重ねている場合でも糸リフトを受けても問題ないか
年齢を重ねていても糸リフトを受けていただくことはできます。
ただ、年齢を重ねるごとに肌には張りがなくなり、たるみも強くなってきます。
なので、糸リフトでリフトアップすると皮膚が波打ってしまって、引き連れてしまうリスクが出てきます。
そのようなリスクから、たるみが非常に強い方では糸リフトはあまりお勧めしないことがあります。
ただ、ご年配の方でもたるみが重度でなければ、糸リフトは特に問題なく可能です。
老化はたるみ・厚み・しわ・シミなどが同時に進行していくことです。
年齢を経るごとにたるみだけでなくしわも深くなり、リフトアップだけでおこなっても効果が不十分になってきます。
年配の方では、糸リフトだけでなく、しわにはヒアルロン酸注入や、厚みには脂肪溶解注射なども組み合わせてよりトータルでアンチエイジングの治療をおこなわないと糸単独での若返り効果には限界があります。
糸リフトは組み合わせ治療が有効
糸リフトはあくまでたるみをリフトアップさせる一つの手段です。
組み合わせ治療をおこなうことでより効果を高めることができます。
例えば、糸リフトでもトゲ付き糸リフトにプラスして、たるみの引き締めも狙ってショッピングスレッドを組み合わせるとか、HIFUと糸リフトを組み合わせたりすることで、切らずにさらにリフトアップ効果を高めることができます。
また、たるみについて言うと、たるみは図のように、皮膚のたるみだけでなく脂肪の厚みという要素もあります。
厚みのある部分は脂肪吸引や脂肪溶解注射も併用してボリュームを減らすとたるみはぐっと減ってくれます。
また、しわもたるみを強調してしまう老化です。
糸と組み合わせてしわに脂肪注入やヒアルロン酸注入をおこなうと、ぐっとたるみ感が減って若返り効果を出すことができます。
糸リフトの症例写真
糸リフト+脂肪吸引の症例写真
(術前)→(半年後)




まずは1人目の方です。
この方は糸を10本入れて、同時にホホのたるみ部分(ジョールファット)の脂肪吸引をおこなっています。
脂肪吸引でホホのボリュームが取れてすっきりしました。
ボリュームが取れると同時に糸でリフトアップしたので、正面から見るとブルドック顔になりかかっていたフェイスラインがシャープになったのがわかります。
また、斜めから見るとホホの厚みが減って、あご下やフェイスラインののたるみも引き上がってフェイスラインやあご下全体の印象がスッキリしたのがわかります。
糸リフトだけでなく、脂肪を減らす施術を併用することで、このようにたるみ改善効果を高めることができます。
糸リフト+脂肪溶解注射の症例写真
(術前)→(1か月後)






次の方は、フェイスラインを引き上げるように糸を左右5本ずつ、10本入れています。
同時にフェイスライン部分の皮下脂肪には脂肪溶解注射を打って厚みを減らしています。
1か月後は正面から見ると、四角ぎみだったフェイスラインがシャープになって逆三角に近づきました。
斜めから見ると、脂肪溶解注射でフェイスラインの厚みが減ったのがわかります。
さらに、糸リフトでたるみが引き上がったことでフェイスラインがシャープになりました。
皮膚のたるみと脂肪の厚みでぼやけかかっていたフェイスラインが術後はシャープに出るようになりましたね。
たるみに関しては、このように、糸リフトと脂肪溶解注射や脂肪吸引を組み合わせることで効果がより高まります。
糸リフトの症例写真①
(術前)→(2か月後)




3人目の方はフェイスライン方向に糸を片側6本ずつ、合計12本入れてしっかりリフトアップしています。
正面から見ると、2か月後はフェイスラインはシュッとしてシャープになったのがわかりますね。
斜めからの画像を見ると、たるみが引き上げられたことでフェイスラインの厚みが減って、フェイスラインがすはっきり出るようになったのがわかります。
糸リフトの症例写真②
(術前)→(1週間後)






この方は中顔面(法令線上)に片側2本、フェイスライン方向に片側5本の合計14本の糸を入れています。
術後は正面から見るとたるみで丸くなったフェイスラインがスッキリとシャープになって逆三角形になったのがわかります。
中顔面にも糸を入れているのでほうれい線も浅く目立ちにくくなりました。
次にヨコや斜めからの画像を見ると、たるみが引き上がってフェイスラインがはっきり出るようになったのがわかります。
中顔面もリフトアップしてすっきしりましたね。
糸リフトの症例写真③
(術前)→(1か月後)






この方はフェイスライン方向に糸を入れています。
斜めから見ると、ややもたついていたフェイスラインがリフトアップしたことでスッキリとしてシャープになりましたね。
横から見ると、ホホがスッキリしたのはもちろん、あご下のたるみも糸で引き上がって目立たなくなったがわかります。
糸リフトの症例写真④
(術前)→(1か月後)






この方も術後の正面の画像を見ていただくとフェイスラインがシャープになってすっきりしたのがわかります。
お顔全体のたるみ感が減って若々しくなりました。
斜めからの画像を見ると、糸でリフトアップしたことで、フェイスラインの厚みが減って、ホホやあご下などのフェイスラインがすっきりしたのがわかります。
糸リフトの症例写真⑤
(術前)→(術直後)

最後に7人目の方です。
処置前はやや下膨れだったホホが直後からしっかりリフトアップされてフェイスラインがシャープになりましたね。
直後ですが腫れなどの不自然さはあまりなく、しっかりした効果が出ています。
フェイスラインが引き上がったことで、下膨れぎみの四角いお顔から、逆三角形のお顔になりました。
糸リフトの場合、むくみでややお顔に幅が出るために直後は特に逆三角形に見えやすくなります。
まとめ
以上が糸リフトについてとその症例写真でした。
糸リフトはかなり進化して糸自体やトゲの強度が高くなり、リフトアップ効果もでやすくなりました。
糸リフトはリフトアップ効果だけでなく、たるみ予防効果、美肌効果がありますので、たるみはじめの方はもちろん、幅広い年齢の方でアンチエイジングの治療として非常に有効です。
また、糸リフト単独でなく、他の若返り治療と併用することでより若返り効果を高めることができます。
ご自身にどんな治療が合っているかは人によって違いますので、気になる方はお気軽にカウンセリングでご相談くださいね。